飽きもせず毎日チビメダカを見つめる里山です。
数日前、屋外水槽の様子を見に行った時のことです。三色ラメ水槽の中で、1匹のチビメダカを発見しました。
一見すると元気というか、単純に寒さで動きが鈍っただけに見えました。が、気になったので他のチビメダカと見比べてみると、どうもオカシイ。寒いので本来の素早さでは無いのでしょうが、あまりにも俊敏さに欠ける。手を近づけてもなかなか逃げません。
よくよく見てみると、尾ヒレが完全に閉じて筆のようになっていました。
――あ、コレはまずいやつだ!
すぐに室内からカップを持って来て、室内へと移動させました。
寒さに耐え切れないメダカ
メダカは冬の寒さにも耐え得る魚ですが、全てがそうとは限りません。小さな個体であったり、抵抗力が弱いメダカは寒さに耐え切れず、冬の間に旅立ってしまうこともしばしば。寒さで体調を崩し、そのまま……ということもあります。
以前死なせてしまったチビメダカがそれに該当します。
観察することの重要さ、早めに異変に気付く大切さを学んだので、今回は迅速に救助することが出来ました。
弱りに気付いたポイント
三色ラメ水槽には体長1センチ程度のチビ個体が数匹いますが、今回保護した個体は、他と比べ明らかに俊敏さがありませんでした。
尾ヒレが完全に閉じ切っているのも気になった部分です。
↑弱りメダカです。泳いではいるものの、動きが鈍く、尾ヒレが閉じて先細になっています。
↓容器に移動させると、頭から沈んでしまいました。
↓同じ体長の元気メダカ。写真ではわかり難いのですが、ヒレが開き、動きも細かいです。
弱りメダカも元気メダカ同様、普通に泳ぎはしています。パッと見ただけであったら、まま見過ごしていたと思います。
温度合わせ
午前中の屋外水槽は5℃程度の水温しかありません。天気が良い日の昼は10℃前後まで上がりますが、室内水槽の28℃とは程遠い温度です。
温→冷への変化よりも負担は少ないでしょうが、冷→温の変化でも、急激に変化させてしまうと危険です。
弱りメダカを少し室温に置いて、それから室内水槽へと移動させました。
容器を浮かべて放置
いきなりドボンはもちろんNGです。容器を水面に浮かべ、弱りメダカの様子を見ることに。
容器を浮かべておくと徐々に容器内と水槽との水温が合って来ます。水温が上昇するにつれ、弱りメダカに変化が現れました。動きがみるみる活発になって来たのです。
その時、これが良い反応であるか否かの判定は、里山には出来ませんでした。元気になったように見えて、ただビックリしているだけではないのか?本当のところはどうなのか?わからなかったのです。
とりあえず、容器を浮かべたままにして経過を観察。容器内と水槽の水温が完全に一致する頃には、弱りメダカはあちこち動くようになっていました。
移動させる
弱りメダカの様子に、「これは大丈夫だろう」判断をしました。いつまでも狭い容器内に入れておくことは出来ませんので、ヒレナガニアンたちと同居させることに。
3日程経過しましたが、特に体調を崩すことも無く元気にしています。
閉じていたヒレも、室内水槽に移動させた翌日から開き、今ではヒラヒラとした状態に戻っています。
おわりに
今回は無事に弱りメダカを救助することが出来ました。ホッとしています。
三色ラメの水槽は夏場は一等地なのですが、冬場はその逆になります。午前の寒い時間に1~2時間程日が当たるだけで、後は陰ってしまうのです。これでは水温が上がりません。他の水槽と比べ、格段に寒い場所と言えます。
連続して弱りメダカが出現した経緯は、こういったところにあるのでしょう。