メダカ大好き里山です。
先日、職場の方からワサビを頂きました。私が「湿地に生える植物が欲しい。」と言っていたのを覚えていて、用事のついでに取って来てくれたそうです。有り難や~。
で、何で湿地に生える植物が欲しかったかと言えば、おわかりですよね?
メダカ水槽に使用するためです。果たしてメダカとワサビは共存可能なのでしょうか。
ワサビはどんな植物か
お刺身や肉料理、蕎麦などを食べる時にお世話になるワサビですが、調べてみたらと意外と面白かったです。何でも、自家中毒で大きくなれないのだとか。
ワサビ(山葵):アブラナ科ワサビ属の植物
原産国:日本
セイヨウワサビ(ホースラディッシュ、ウマダイコン)とは違う、日本原産のワサビ。水ワサビと畑ワサビがある。どちらも同じ物であるが、育つ環境が異なる。
水ワサビは水流のある場所で栽培され、根茎(茎と根の中間にある、芋のような部分)を摩り下ろして食する。対して畑ワサビは土に植えられ、葉や茎を食べる。
ワサビの根からはアリルイソチオシアネートという成分が放出される。この物質は周囲の土壌を殺菌する効果があるので、根に菌を住まわす一般の植物は生えることが出来ない。だが、ワサビ自身もその影響を受け、大きく育つことが出来ない。(自家中毒)
水ワサビの根茎が畑ワサビより大きく育つのは、水流でアリルイソチオシアネートが洗い流されるためである。
個人的に「アブラナ科」というのが一番ビックリしました。
アブラナ科の植物は、私たちの生活にとても馴染み深いです。菜の花を始め、キャベツ、ハクサイ、ブロッコリー、カリフラワーなどは全てアブラナ科の野菜です。
広義ではワサビも仲間なんですね。信じられません。
実は清流以外でも栽培可能
自生のものは沢に多いそうですが、普通に畑(土)で育ちます。
ワサビをくれた方も、「畑に植えても育つから大丈夫。うちでもやってみたけど2~3年持つよ。」と言っていました。
ワサビに清流のイメージがついて回るのは、水ワサビ(根茎を食べる)の印象が強いからでしょう。根茎を太らせるため、綺麗な水流が必要なんですね。
家庭菜園で水ワサビを育てる
可能なようです。
調べたところ、腐葉土や粘土質の土を嫌うので、川砂を使用するとのこと。日当たりの悪い半日陰のような場所を好み、高温には弱いので、鉢を置く場所には注意が必要です。
水は(気温などで)傷まない内に取替え、常に綺麗にしておけば良いとのことでした。
ワサビと水中生物
ワサビの根からはアリルイソチオシアネートという殺菌成分が放出されています。そんな状況では、ワサビの近くにいる生物にも悪影響が?と、ふっと疑問に。
調べていたところ、あるワサビ農家さんのブログを見つけました。そこにはワサビ田で生きるドジョウを始め、水辺の生物たちの姿が。
――これも流水域だから成せることなのだろうか?
疑問が完全に解消されることはありませんでしたが、ワサビの根元で暮らしている奴がいるということはわかりました。しかも沢山いる様子。ちょっと安心です。
実際にメダカを放つかどうかは後で考えることにし、先に水槽を作ることにしました。
ワサビは花を咲かすのか
昨日の記事で下地をお見せした水槽の「その後」です。
一緒に植えられているのはセリ。定植後、水を注いだ時に泥が舞ったので水は非常に汚いです。これが一晩経つと……
底が見えるくらいには落ち着きました。
園芸土を初めて使う人は、この水を注いだ時の濁りが心配ですよね。硬質の赤玉土でも、水の注ぎ方次第で激しく濁りますから。
これは細かい土の粒子が舞うためです。
心配しなくても粒子は時間と共に沈殿するので、数日経てば綺麗になります。
今回は水面に浮いたゴミの処理と木の補正を兼ねて、水を半分以上捨抜きました。再び水を入れてみると……
どうですか?底もはっきり見えるようになりましたね!
当面はこのまま放置です。元来、セリもワサビも山に自生していますが、一所にいるのかを私は知りません。わからないのに一緒にしてしまいましたから、どうなるのか?
枯らしてしまわないよう、しばらく経過観察をします。
ちなみに土と川砂、2つの鉢にワサビを定植してみました。
これもどうなるか観察します。春に白い花が咲くそうですが、果たして成長してくれるんでしょうか?
水槽の底土に川砂を使いたい人の参考までに。赤玉土よりも底の表情に変化が出て、私は好きです。
屋外水槽とビオトープ
睡蓮鉢やトロ舟などに植物と生体を放り込んだだけのものは、決してビオトープとは言えません。何でもかんでも突っ込んだ水槽は、ただの水槽です。
なので今回私が作った水槽も、ただの「屋外水槽」でしかありません。
本当のビオトープを作ろうと思ったら、自然環境や動植物に対する知識が無ければ無理です。
自然界の生物たちはお互いがケンカしないよう、食べ物、住処、活動時間などを分け、それぞれ住み分けています。生態系の一部として、何かしらの役割を担っています。だからこそ、自然界は一定のバランスを保っていられます。
メダカビオトープを完成させようと思ったら、それ相応の勉強が必要です。
おわりに
ワサビを使った屋外水槽の経過は、随時アップしていきたいと思います。
もしワサビが枯れそうになってしまったら、その前に食べることにしています。その時はどう食べたか報告します。
メダカは流れの緩い小川や、水田近くの用水路で暮らす生物です。ワサビ田があるような清流や、山の湿地が生息域ではありません。一緒に暮らすとなれば、どちらかが相手に合わせることとなります。
導入予定は未定ですが、ワサビ水槽にメダカを泳がせれたら嬉しいな。