ヨーグルト売り場で20分滞在した里山です。
ミジンコの繁殖率が芳しくないのに試験を繰り返し、全滅寸前に追いやってしまったのは昨日の記事の通り。
今更ジタバタしてもどうしようもないので、気を取り直して腸内細菌について学ぶことにしました。
――メダカの腸にも細菌がいるのか?
そもそもの疑問点です。果たしてメダカにもヒトと同様に腸内細菌が存在しているのか、里山にはわかりませんでした。
何気に見たエサ袋の文字に、「あっ!」と思わず声が出……。
腸内プロバイオティクス
プロバイオティクスとは「体にとって良い働きをしてくれる細菌のこと」もしくは「それらを含む食品のこと」です。
乳酸菌やビフィズス菌、納豆菌などは良い働きをしてくれる菌の代表です。
菌を殺し、体を守るアンチバイオティクス(抗生物質:antibiotics)に対し、プロバイオティクスは菌を増やすことで体を守ろうという考え方から生まれました。
プロバイオティクスには幾つか求められる点があります。
・生きたまま腸に届く
・腸内で繁殖が出来る
・抗菌性物質の生産
・病原菌の抑制
・腸内フローラのバランス改善
など、です。
腸内はお花畑
ここでは腸内フローラに注目してみます。
ヒトの腸内には100種類以上、数にして100兆個以上の細菌が住んでいると言われます。特に回腸(小腸の終わり)から大腸にかけてその数が多く、腸壁には菌がビッシリ!
その様子が植物が種ごとに群生しているように見えるため、腸内フローラ(お花畑)と呼ばれています。
腸内細菌は大まかに3つに分けられます。
善玉菌(有用菌)
腸の蠕動運動を促したり、悪い菌の侵入を防ぐなど、体にとって有益な働きをする菌のことです。ビフィズス菌や乳酸菌などが善玉菌とされています。
日和見菌
悪くも無く、良くも無い、どっちとも言えない菌です。善玉菌が増えれば善玉菌寄りに、悪玉菌が増えれば悪玉菌寄りにと、腸内の状況に応じ働きを変えます。
ウェルシュ菌やブドウ球菌などがここに含まれます。
悪玉菌(腐敗菌)
腸内に有毒物質を作る、体にとって有害な菌です。大腸菌が有名ですね。
バランスが大切
最適とされている菌のバランスは「善玉:日和見:悪玉=2:7:1」です。
腸内フローラのバランス改善とは、腸内細菌をこの比率に近付けていくことです。
メダカと腸内細菌
上記はあくまでヒトの話。では、メダカはどうなのか?
これは専門的にメダカを研究している人にしかわからないことだと思います。里山の持つ「メダカ学全書」にもそこまでの記述は見当たらず。
ふっと本から目を離し、メダカ水槽の方を見た時のこと。近くにあったエサ袋が視界に入りました。
「あっ!」
そういやそうだった!コレを見たからこのエサを買ったんだと思い出した瞬間です。
――情報の信憑性はどうなのか?
それはわかりません。(苦笑)
人工餌のようなカラカラに乾いた粒にどうやって菌を植え付けてるのかも、それがメダカの腸内で活性化するのかも謎です。
ただ、少なくとも臨床試験の結果、「効果があったよ」ということで販売をしていると思います。メダカの腸内にもヒトと同じような細菌叢があるということでしょうね。
乳酸菌ミジンコを諦めない
ミジンコの乳酸菌試験については長くなるので別記事にて。
「菌を生きて腸まで届ける」となると、乳酸菌で育てたミジンコの方が乾き物よりも届きそうな気がします。
もう少しタマ子が増えて来たら、試験再開です。
webで見た記事によれば、某乳酸飲料で効果アリとのことだったのですが、里山は素直にソレを試せませんでした。
売り場には行ったし、実際手にも取ったんですよ?成分をチェックした瞬間、「やーめた!」となってしまったのです。
理由は人工甘味料の使用です。
おわりに
ヒトもメダカも共通することがあります。今回の腸内環境のことも、里山が学術的な報告を発見出来ていないだけで、多分同じかと思います。
腸(内臓)が不健康でピンピンしている生物って、見たことが無いですからね。
腸内を具に観察することは出来ませんが、糞の状態からメダカの体内環境を察することは出来ますし、行動から元気があるのか無いのかを知ることも出来ます。
メダカ専門医になったつもりで、彼らの体調を観察してみようと思います。