お昼ご飯をたらふく食べて帰宅した里山です。
病気の東天紅メダカ、天ちゃん。里山のところに来てから約3週間が経過しましたが、一向に良くなりません。塩浴、メチレンブルーによる薬浴、どちらも効果が無い様子なので、今は水を普通の水に戻して経過観察しています。
しばらく絶食させましたが、こちらも何ら効果がありません。
――これが天ちゃんの「普通」なのかも知れないな。
そう思って、エサやりを再会してみればバックバクと勢い良くエサを食べ始めました。調子の悪いメダカがこんなにエサをがっつくことは無いので、とりあえずは大丈夫な様子。
偶然ですが、エサやりをしたことで、ある物体に気付きました。それは……。
底に溜まったもの
天ちゃんはすぐに体が浮き上がってしまうため、沈んでしまったエサを食べることが出来ません。潜ることは出来るのですが、そのままの状態で留まれないのです。
結果、水面に浮いたエサだけを食べることになります。
水面のエサを突いている内に、エサの何粒かは底へと沈んで行きます。健常なメダカであれば底に沈んだエサもつんつんしますが、天ちゃんには出来ません。
とても水が汚れ易い状態です。
天ちゃんがエサをある程度食べたところで、底に沈んだエサをピペットで回収することにしました。そこで里山は、初めてあるものに気付きました。
謎の白濁した物体
ピペットで吸い上げた水の中には、エサと糞以外に奇妙な物体が入っていました。白濁した、何かよくわからない物体です。
しかも、量がかなり多い。
「何じゃコリャ?!」と驚いて、じっくり容器内を見てみれば、それらしきものがあちこちに。薄い緑をした容器の色に紛れてしまい、今まで気付いていませんでした。
まるで水に溶けたトイレットペーパーの様に、水中をふわふわと漂う何か。
よく見れば、何やら団子状に丸まったものも見られます。里山はそれに見覚えがありました。天ちゃんの背中付近に出来た粘膜か何かの塊です。
↑画面中央辺りの沈殿物の中に、丸っぽい形の物体が紛れているのが見えます。
↓天ちゃんの背ビレ付近です。ポツポツと丸い何かが付いています。
↑容器の色で判別がし難いのでプラケースに天ちゃんを移動。程無くして、件の物体が水面に浮き上がって来ました。
皮膚がはがれている?
魚の体表は鱗に覆われているので頑丈そうに見えますが、実は非常にデリケートです。仮に皮膚がはがれているとしたら、その原因は何でしょうか?
パッと思い付いたものは……
浮いているせい
背中が常に空気に触れている状態なので、背中部分に粘膜の異常分泌が見られるのでは?また、そこが潰瘍のようになり、はがれ落ちてしまうのではないか?
病気のせい
魚の体表をはがしてしまう病気があるのではないか?
トリコディナ病って何ぞや?
――皮膚のはがれる病気について調べてみよう。
そう思って調べてみたら、ありました。その名をトリコディナ病と言います。
海水魚に多い病気なのか、参考にした記事や画像は多くが海水魚のものでした。クマノミが罹患し易い病気のようです。
しかし、淡水魚(金魚)が罹患したという記事も存在していました。海水・淡水のどちらでも罹患する病気のようです。
トリコディナ病とは
トリコディナ病は繊毛虫の一種であるトリコディナの寄生によって発症します。過剰に寄生されれば死に至ることもあります。
病原虫
トリコディナは円形の繊毛虫で、水中のあらゆる場所に存在しています。
金魚の体表の代謝物やバクテリアなどを食べますが、少数に寄生されている時は然程大きな害は及ぼしません。汚い水での飼育や過密飼育などで大量発生すると、生体の死に至るような甚大な被害をもたらします。
冬眠明けなど、生体の体力が著しく低下している時は注意が必要です。
症状
初期は患部に発赤現象が見られます。進行すると鱗は剥げ落ち易くなり、ヒレも傷んできます。粘液分泌も多くなり、水に白いものが浮かぶようになります。
大量寄生されると、やがて食欲が無くなり、痩せて行きます。エラに密生されると、呼吸困難に陥り死に至ります。
予防
水質を綺麗に保っていれば、発症はし辛い病気です。
治療
一度発症すると有効な薬がありません。初期段階なら市販薬のグリーンFがある程度有効なようです。
※淡水と海水では治療方法が異なる。
→ 参考サイト:アクアリウムガイド
もしもトリコディナであったのなら
天ちゃんの背中には、発赤のようなものが見られます。粘膜分泌もあります。
仮にトリコディナであったのなら、既に初期の薬浴を間違えていることになります。何の病気か不明だったので、魚毒性の低いメチレンブルーを使用していたのですが……。
一度発症させた後は、有効な薬が無いとのこと。天ちゃんの体力を維持すること、水質を綺麗に保つこと、何より経過観察を怠らないことが焦点になりそうです。
おわりに
改めて何でも注意深く観察することが大切と思わせられた出来事でした。
天ちゃんがトリコディナかどうかは、はっきりとはわかりません。それに、潜った状態を維持出来ないことは、病気とは別問題であると考えられます。
今後も経過観察を続けて行きます。
コメント
こんにちは。メダカ飼育歴三年の初心者です。
こちらのページはちょこちょこ見させて頂いており参考にさせてもらってます。
メダカが浮かんだままになって潜れない病気ですが、今年の7月頃
うちの白メダカもかかりました。潜ろうとしても一瞬だけ潜れるのですが
すぐプカッと浮いてしまうような状態でした。
気付いて数日後からグリーンFゴールドで薬浴させ(5.6日間)たのですが
完治せず、通常の水に戻してから5日後位ににいつの間にか治っていた感じです。
ですので、薬の効果があったのか、メダカの自然治癒力で治ったのかイマイチ
はっきりしません。
グリーンFゴールドを選択した理由は、浮き袋の調節機能の病気かと思ってい
たので、人間の肺炎みたいな物ならば、ストライクゾーンの広い抗菌剤がいいかと
思ったからです。
今は一匹ポップアイの個体がいて、治療中ですがなかなか治らなくて難儀しています。
東天紅、早く治ることを祈ってます。
キタアカリさんへ
貴重な体験談、有難うございます!!
我が家の東天紅は、見る限り体力的には問題なさそうです。薬浴にも耐えれるでしょうから、グリーンFゴールドを一度やってみようかなぁ。
ポップアイになったメダ子、早く治ると良いですね。
お互い根気良く治療して行きましょうね!
うちのメダ子は今日事故に遭いました。コーナー式フィルターの隙間に挟まれて出てこれなくなってました。6匹中2匹消化管が飛び出てました。3匹は水カビ病に、、、。1匹は無傷でした。なぜ隙間に挟まれてしまったのか調査中です。水質悪化で
暴れたことを疑っています。ひとま
ず、今使っているフィルターは外しました。もしも水質悪化だったらチビは別水槽への隔離、親水槽はリセットですね。
橋本さんへ
とても悲しいです。痛々しい……。メダ子たちの病気のぶり返しも気になります。
私も知識に乏しい故あまり力になれないと思いますが、何かあったら遠慮なく相談して下さいね。
今年からめだか飼いはじめました。
200匹のうちヒレ長3匹。
売れ残りで連れてきた子がほぼ”天ちゃん”です。少しコンパクトな体に綺麗なヒレがのびました。
ヒレ長ばかり病気になり、薬浴でなおりましたが、他の2匹は今薬浴中。
家に来て苦労させてますかね汗
縦泳ぎになってしまう楊貴妃半だるまも連れてきました苦笑
かわいいっす❤
加藤直子さんへ
コメント有難うございます。
天ちゃんは腹が膨れて、どうにもならなくなってしまいました。解剖しましたら、浮袋がパンパンに膨らんで腹全体を占めている状態になっていました。薬浴や何かしらの養生方法で良くなるものであったのか?今でも不明です。
どうぞメダカ生活を満喫して下さい(^^)メダカたちとの言語を交えないコミュニケーションは、なかなかに興味深く楽しいです。
すいません、大分前のことでしたね。
日にち見てませんでした。
天ちゃん、まだげんきかなぁ~