ミジンコの世界に誘われている里山です。
先日、休眠卵採取用に作った容器には、未だタマミジンコたちが入っています。4つあった内の2つは採卵用として土のみにしたのですが、残りの2つは足し水をし、観賞目的で置いておくことにしたのです。
――何故か?
底土を入れた水槽で泳ぐタマミジンコが「美しいな」と感じられたからです。新たに観賞目的の容器までこしらえてしまいました。(笑)
眺めていると不思議と心が落ち着きます。
実はブサイクです
「美しい」と言っておきながらなんですが、タマミジンコはあまり素敵な容姿をしていません。
遠目に泳ぐ姿を見ている分には可愛らしいのですが、近寄って見ると……
黒いのは複眼です。その下にある単眼はタマミジンコには無いそうです。手のようなものは遊泳脚(第2触覚)と呼ばれるもの。(参考:ミジンコのからだ)
半透明なのでじ~っくり見ると内臓が動いているのもわかります。若干グロテスクですから、苦手な人は直視出来ないかと。
大きな遊泳脚をわっさわっさ動かして泳ぐ姿は、至近距離で見ると迫力があるよ。
何処に美を感じるのか
採卵のため、土の入った容器に初めて入れたのですが、ペットボトルで泳いでいる時には感じなかった何かを感じました。
生物としての躍動感やエネルギーを、初めて強く感じたのではないか?と思っています。
エサと異なるもの
ペットボトルで飼育している時は、あくまでメダカのエサです。姿が可愛いなとか、増えてくれて嬉しいなとかは常々思っていましたが、それだけ。メダカに向けているような情はありませんでした。
不思議なものですね。
観賞のための飼育
新たに観賞用に作った容器も、実はペットボトルです。(笑)
今までのミジンコ飼育のようにボトル状で使用するのではなく、上部を切り取り器上にしました。中に底土と枯れた植物をちょろっと敷いてあります。
自然に近い形で
ミジンコを綺麗に見せるためのレイアウトするのではなく、より自然に近い方が良いなと今回の形に落ち着きました。
自然の一部を覗き見ているような、そんな感じが良かったので。
適度に間引かないと増え過ぎてしまうので、一部はメダカのエサになると思います。が、目的はあくまでミジンコの観賞です。
冬と気温低下
冬の間、わざわざ暖房を入れてまでミジンコを飼育することは無いと思います。
10月も中旬に入り、日に日に寒さが増しています。このまま行けば、休眠卵を残してミジンコたちは姿を消すでしょう。
そうなったら容器の水を切り、その状態のまま乾燥(放置)させます。来春水を注ぎ、タマミジンコたちが再び現れるのかを観察します。
休眠卵だけを集めている土との違いは出るでしょうか?
↑卵鞘に光を当てて撮影したもの。黒い影をよく見ると、エダマメのように中に2つの粒があるのがわかります。
タマミジンコの卵鞘には2つの休眠卵が入っているのです。
おわりに
職場のおっさんに「ミジンコに恋してるね」と言われましたが、さすがに恋はしちゃおらんですよ。(笑)
綺麗だな、可愛いなと飽きずに眺めてはおりますがw
メダカたちと一緒で、生物界のことをいろいろ教えてくれる先生と思っています。