メダカにベランダを占拠されている里山です。
先日ホテイアオイの間引きをしました。
捨てるには勿体無い綺麗な株でしたので、とりあえず水を張った容器に放置。数時間後には稚魚が孵化していました。(親から放すとすぐ生まれる不思議。単純に、親と一緒の時はすぐに食べられるから気付かないだけですかね?)
チビが生まれるのは予想はしていたのですが、予想外が1つだけ起こりました。
誕生したのはコスモなのですが、その中に通常とは異なる白い個体を発見したのです。
白は生まれるのか
今夏孵化させたコスモは、卵に姿が見え始めた段階では黒でした。生まれた針子も黒っぽいものばかりで、白はいませんでした。
親メダカ世代に白が生まれる要素が無かったのでしょうか。
今回の白を産んだのは、今年生まれのチビたちです。親から受け継いだ形質が、子の代で交わり、孫の代で出たとか?遺伝子型などを深く知らないので追求出来ませんが、メンデルの法則の何かがあったのかも知れません。
初めて飼育・孵化させた子たちなので、わからないことが多いです。
直接今回の記事内容とは関係ありませんが、今年孵化の子たちは親よりもラメの入りが細かく、背中がキラキラとしています。まさにコスモですね!綺麗です。(写真が汚くてゴメンナサイ!動きが早く、近接すると残像しか撮れないのです。)
ただの白かアルビノか
メラニンの生合成に係わる遺伝情報の欠損により、先天的にメラニンが欠乏する遺伝子疾患がある個体を、動物学ではアルビノと言います。
身体は白く、目が赤い
アルビノ個体はメラニンの欠乏により、体毛や皮膚が白くなります。目は毛細血管の透過により、赤色になります。
シロウサギなどがそうですね。身体は白く、赤い目をしています。
症状の出方には個体差も存在するようですが、大まかに言えば「体が白い」「目が赤い」のがアルビノの特徴となります。
今回のコスモはどうか
今のところ体色は白です。成長過程でどう変化するかはわかりませんが、今は白です。目の方は未だはっきりと見えない部分があるのですが、赤ではありません。
多分、アルビノでは無いと思います。
1週間もすれば観察し易くなるので、無理にあちこち調べるようなことはナシです。きちんとした特長がわかるまで、死なせないように育てることが重要ですね。
白変種の可能性
遺伝情報の欠損であるアルビノとは異なる理由で、白い個体が誕生することがあります。白変種と言います。
今回の白コスモがアルビノではないと思われる理由の1つです。
白変種(はくへんしゅ)とは
・色素の減少により体毛・羽毛・皮膚等が白化した動物の個体のこと
・メラニンに係わる遺伝情報の欠損により白化したアルビノとは異なる
・突然変異で誕生した希少種と考えられて来たが、非常に多くの脊椎動物に白化した個体の存在が認められる。
・白変種に関わる遺伝情報は生物にとって正常かつ基本的なものと、今では考えられている
身体が白くなるという点からアルビノと混同されがちですが、遺伝学的にも生理学的にも両者は別物とのこと。
アルビノとは異なり白変種個体は正常なメラニン産生能力を有しています。そのため瞳孔は黒色をしています。
プラケースに入れて横見した
最初にアルビノを疑った時、先ずコスモの目を見ることに集中しました。(チビでも横から見れば確認可能)
その時、目が黒かったのです。色素がある証拠と思いました。
おわりに
今回のコスモに関しては、里山の情報が不十分であることから「珍しい!」と感じているだけかも知れません。コスモに慣れている方からしたら、「たまに出るよ~」くらいな出来事かも。
青幹之の卵から白幹之が生まれるようなものでしょうか。(←全然珍しくない)
初飼育というのは、本当に学ぶことが多いです。
一夏に沢山のメダカたちが孵化します。
多くのメダカが生まれれば、それだけ一風変わったメダカとの出会いも増えます。(珍しい色だけでなく、病気や奇形も含みます。)
珍種の発見は新種の開発にも繋がるわけで。
メダカ飼育者の夏はまだまだ暑(熱)そうですね!