頭の中はミジンコパラダイス、里山です。
星河が随分と大きくなってきたので記念撮影をしました。
今回撮影に協力してくれたのは、孵化した個体の中でも成長が早く大きい個体と、たまたま一緒に掬い上げた個体です。
では、早速見て行きましょう。
星河は何メダカ?
星河は青ラメ幹之メダカになります。
名前のままですね。青幹之にラメが入ったタイプのメダカで、背中がキラキラ煌いて見えるのが特徴です。2012年にブリーダーにより作出されました。
同じ青幹之系統には、似たような名前で特徴が異なる天河、流星がいます。(星河とは作出者も異なります)
星河
普通種体型でヒレも普通。青幹之にラメ遺伝子が入ったもの。
天河
青幹之メダカにラメと背ビレ無しの遺伝子が入ったもの。
普通種体型の青ラメ幹之だが、星河とは違い背ビレが無いのが特徴。
流星
青幹之メダカに背ビレ無しの遺伝子が入ったもの。ラメはありません。
気になるお値段は?
ブリーダーの飼育状態で価格が左右されるので、具体的な値段は「?」です。ラメや体色の仕上がりが良いもの程高額です。
量販店の価格帯では3種ともそう大差は無いようです。体色が青ではなく黒であったり、体内光など別の特徴が合わさって来ると、その分料金が高くなります。
余程の上物を狙わない限り、雌雄ペアでもお小遣いで買える範囲です。緋メダカ(¥25)をベースで計算している人には、かなりの高額メダカですが……。
未成熟個体から幼魚へ
今回購入した星河には、本当に沢山のことを学ばさせて貰いました。
まあ、死ぬわ死ぬわで頭がおかしくなりそうだったヨ……。(もともとおかしいのは内緒)
メダカの孵化
メダカの稚魚の口の中には、特殊な酵素を出す腺があります。その酵素で卵膜を溶かし、外へと出て来るのです。
最初は硬かった卵膜が、孵化間近になると破れ易くなるのはこの為です。
出方にも順があって、先ずは尾から出て来ます。しばらくして頭の卵膜を脱ぎ去り、あのツンツン泳ぐ半透明なチビが生まれます。
卵膜が脱げないまま
頭の卵膜が脱げず、そのまま死んでいく稚魚も存在します。今回の星河はそのパターンがけっこう多かったです。
――未成熟で孵化して死ぬか
――卵膜が取れず、そのまま死ぬか
この2パターン。
下手に手を出すと殺してしまう
卵膜が脱げない場合、とりあえずは放置です。時間経過で自然と脱げる場合があるからです。
針の先などの細い物を使い、卵膜を取り除いてやることも出来なくはありません。ただ、下手に稚魚に触ったり、針で頭を突いてしまった場合、稚魚は間違いなく死にます。
未成熟個体の場合も、静かな場所で養生させれば助かることがあります。焦らないで対応することが不可欠です。
成長した個体
1ヵ月半が経ち、かなり大きくなりました。今は第1若魚期と言われる状態だと思われます。
第1若魚期とは
第二次性徴が認められる前の個体を指します。
大きさとしては全長約24mm程、尾ビレの軟条(ヒレの骨のようなもの)の分岐も1分岐しかしておらず、ヒレ先が丸っぽく見えます。
メダカにも第二次性徴がある
先ず補足説明を。性徴と成長は同じ「せいちょう」ですが、意味が全然違います。成長は大きくなっていく、増えていくこと。性徴は性的な特徴を示すもの、性差です。
混同すると「?」となるので注意して下さい。
第一次性徴
それぞれの生殖器官の有無。卵子を生産する器官を持つか、精子を生産する器官を持つかで雌雄が分かれます。
第二次性徴
ヒトでいう思春期です。各種ホルモンの働きにより性的に成熟し、生殖能力を有するようになります。
メダカの性的特徴
細かく見ると沢山の違いがありますが、キリがないので一部分だけ。
婚姻色
繁殖期のオスは自己主張をするかのように、尾フレや臀ビレの条、背腹の色が濃くなる。男性ホルモン(テストステロン)の働きによる。
体長
一般的にはメスの方が大きくなる。(※必ずそうなるとは限らない)
鱗
オスの鱗の隆起線数(木の年輪のような模様がある)はメスのそれより多く、個体差が著しい。
背ビレ
オスは縦に切れ込みが入る。また軟条がメスよりも長いため、ヒレが大きい。
臀ヒレ
オスの臀ヒレの表面には小突起があり、ザラザラとしている。
泌尿生殖隆起
エストロゲン(女性ホルモン)とアンドロゲン(男性ホルモン)の働きにより発達する。(エストロゲンに対する反応の方が強い)
腹ビレと臀ビレの中間部に見える隆起で、メスの方が大きくなる。
性的な特徴は未だ
個体をじっくりと観察してみましたが、「〇〇だろう」という予測は出来るものの、はっきりとわかるような性的特徴はありませんでした。
成長が早い個体でしたら、既に卵を産んでいてもおかしくはありません。
里山飼育の子たちはまだまだ小振り。ブリーダーにより差が出る部分だろうなと思います。上手な人なら、もっと大きくなってる頃でしょうね。
おわりに
成長記録と題打った割に、記録になっていないような……。
体の大きさや体色以外の部分で、里山はずっと彼らの出す糞を観察しています。ヒトもメダカも腸内環境が大切ですからね。
その内、糞と食べ物についてもまとめたいと思います。