メバルをおろしていた里山です。
屋外水槽にいた謎チビを室内に保護しました。
発見した時の姿のまま、全然成長していません。泳ぎ方がふらついた感じでしたので、速やかに室内飼育に切り替えました。
暖かい場所に移したからと言って死なない保障は何も無いのですが、屋外放置よりは死亡率がうんと低くなります。案の定、室内に移動してからそう経たない内に、しっかりとした泳ぎを見せるようになりました。
屋外のメダカは基本的には放置しておいても越冬可能です。
ですが、今回のように元気の無い個体は放っておくと高確率で死んでしまいます。メダカの状態に応じ、適切な対応を心掛けます。
過去記事でも似た内容に触れていますが、季節的にもう一度書きますね。
成長しない体
昨日のLED記事の内容の復習になるかと思いますが、メダカの成長には光が必要です。
日照時間の長くなる春夏の盛りに生まれた個体であれば、成長に十分な光を得ることが出来ます。温度的にも成長するには申し分ありません。
これが晩夏から初秋となると、少し状況が変わります。
遅がけに生まれたメダカは、日数が経ってもなかなか大きくなりません。針子を脱し、若干大きくなった程度で冬を迎えることも珍しくは無いのです。
日照時間が短くなる
日が短くなることで、メラトニンというホルモンの分泌が促されます。メラトニンは成長ホルモンの分泌を抑制する方向に働くので、結果としてメダカが育ちません。
・日照時間が長い → メラトニン分泌が抑制され、成長ホルモンの分泌が促進される
・日照時間が短い → メラトニン分泌が促進され、成長ホルモンの分泌が抑制される
日照の長短(=光)のサイクルが、メダカの中で間逆の反応を起こさせるのです。
日照時間が短くなる時期に生まれたメダカ、暗い日影で飼育されているメダカは、成長をすることが出来ません。
気温が下がる
気温が下がれば自然と水温が下がります。水温が低くなるにつれ、メダカは不活発になります。
あまり動きませんし、食べません。成長に必要な行動をしなくなるので、あまり大きくなりません。
温室育ちと大きさ
9月生まれの謎チビと12月生まれの新顔のチビ助。大きさで勝ったのは、温室ですくすく育っているチビ助でした。
チビ助の孵化は12月2日~4日にかけてです。
未だ2週間程度しか経っていないのに、初秋に生まれた謎チビの体長を抜いてしまいました。
これは前述したことの逆で、「十分な光」「水温」「栄養」と成長に必要な条件を、しっかりと与えられているからです。
打たれ弱い
良いこと尽くめに見える温室育ちにも、実は問題があります。
一定の環境下で管理されているが故、環境の変化に弱いのです。ホームセンターやショップで入手したメダカがコロっと逝ってしまうのも、一定の環境下でしか生活したことが無いのが一因と思われます。
屋外で生まれた個体は、日々のあらゆる変化に揉まれています。
天候の良し悪しによる寒暖差、外部から入り込む虫や菌との接触など、屋外水槽の世界は管理水槽では体験し得ないことの連続です。
生まれた時からずっと管理されている個体とは、頑丈さが違うのです。
大きさで勝っているチビ助たちですが、春になり、屋外に出した時にどうなるかわかりません。体の大きさ=丈夫さではありませんからね。
おわりに
屋外水槽で弱ったメダカを見かけたら、すぐに保護しましょう。
メダカを死なせないという意味もありますが、それ以外にも保護した方が良い理由があります。
弱ったメダカほど、病気に罹り易いからです。
一旦病気になったメダカは、厄介な「媒介者」となります。他のメダカに病気を移す可能性があります。水槽に病気を蔓延させてしまうことを考えたら、弱った個体を掬い出すことくらい何てことありません。
メダカにあまり無理をさせないことが大切ですね。