明日、幹之のチビ7匹を送り出す里山です。
生後4週間、見た目にも大きくなって来た幹之チビを嫁に出します。
卵から振り返ってみます。
産卵確認は4月上旬
卵が確認出来たのは4月5日でした。
初の幹之卵なので大慌てで採卵。
が、その頃の水温は室内でも日中15℃~18℃です。メダカが孵化するには低く、20℃~23℃をキープしている5月とは大違い!夜間、屋外は2℃~3℃は下がる様子、早過ぎる採卵は管理が難しいことを知りました。
今なら放って置いても何も心配ありませんが、当時は夜間の保温対策に悩む結果に。
水槽以外の何の設備も用意しないのなら、採卵・孵化は5月で良いなと実感。その年の内にF2を誕生させるなどの目的が無いのなら、ゆっくりで良いんです。
急いては事を仕損じる、ですね。
孵化には水温が重要
低過ぎる、高過ぎる水温は、胚の死や奇形を招き易くなります。
4月と5月では後者の方が断然安定した孵化が望めます。夜間や朝の冷え込んでいる時間でも、室内水槽の水温は15℃を下回ることは余程でない限りありません。(※住んでいる地域で異なります。飼育に水温計は必須です。)
中の様子を観察
デジカメの画像は肉眼では捉えきれないサイズのものまで鮮明に写してくれます。
初卵が嬉しくてアホみたいに写真を撮っていたのですが、お陰で胚の姿をじっくりと見ることが出来ました。
肉眼では「何かあるな」くらいにしか見えなかったものが、画像にすることでハッキリ。
メダカは稚魚の段階から色が違うということですが、確かに緋や白の子たちとは全然違いました。黒色素胞のせいでしょうか、卵内で丸まっている時は真っ黒に見えました。
卵黄(?)の色の濃さも違い、幹之やコスモたちの方が濃い色をしているようです。
ベアタンクの中
クレソンの根で採卵をしていたものの、アブラムシの発生他でクレソンそのものを撤去・処分しました。
水質のこともあり、親幹之たちはベアタンクにお引越し。
このベアタンクですが、底に卵がゴロゴロしています。すくって見ると目玉の入っているものがほとんどです。
その内孵化するでしょう。
必要数の卵は採ったので、残りの卵は放置です。
知り合いの方に「欲しい」と言われたら譲るつもりですが、無ければ自然淘汰です。生き残る子は生き残るし、食べられてしまう子はそれまでです。
産卵期の全ての卵を孵化させ、飼育することは無理です。
ある程度の部分は割り切って間引かないと、管理出来なくなったメダカの処分に悩むハメになります。
里山は「自分が管理出来る範囲」「きちんと面倒を見れる数」の卵しか採らないように心掛けています。
孵化と育成
孵化が始まったのは4月21日です。10匹くらいは立て続けに生まれたのですが、そこから少し間があって、毎日数匹ずつが孵化するようになりました。
最初に生まれた子たちは2週間程で屋外へ。
太陽光にしっかりと当てるためです。室内と屋外では光の度合いが全然違います。光はホルモン分泌に影響するので、大きくしっかり育てるなら屋外かなと思いました。
また、室内と違い屋外では一日の気温の変化、風、天候、水面に付着する小さな生物たちとの出会いがあります。強く育てるには刺激を与えることも大切かと。
生存率を上げるためにヒトが手を加える部分はあっても、過保護にする必要はありません。
卵膜が脱げない
孵化直前の稚魚の口内には特殊な細胞が存在します。卵膜を溶かす酵素を作る細胞です。この酵素の働きで卵膜が破れ易くなります。
稚魚は尻尾から出て、卵膜を脱ぎ去ります。
なので頭に卵膜がついている子がいても、すぐに手を出さず観察をします。(異常ではありませんからね。)
時間が経過しても脱げないようなら助けますが、ヒトが触れることで稚魚は激しく弱ります。どうするかは飼い主次第です。
我が家のチビたちが卵膜をうまく脱げなかった理由は、卵膜そのものや個体に問題があったわけではなく、周りについた汚れのせいで膜が硬くなっていたのではないかと見ています。(あくまで里山宅の今シーズンの話です。)
捕食者としてのメダカ
チビ育成と同時に始まったのが、ミジンコ飼育です。
最初は戸惑いましたが、今は飼育を楽しんでいます。大切なのは慣れですね。
お陰様でどのチビたちの水槽にもミジンコは大繁殖中、間引いたミジンコは親メダカたちのエサになっています。ボトルも12本キープ中。(笑)
今年生まれのチビたちも、最初は昨年同様に人工餌で給餌スタート。孵化したばかりの子たちはミジンコなんて食べれませんから。
同じ水槽内にミジンコを投入し、同時に増やしていくことに。
どれくらいからそうなったのか、きちんと日数を数えていませんが、いつの間にかチビたちは子ミジンコを追いかけて食べるようになりました。
今では完全な「捕食者」で、人工餌にほとんど反応しません。(ちょっと淋しいです。)
ミジンコがいる限りエサの回数や量を気にしなくて良いし、活餌なので食べ残しで水質が悪化することもありません。
チビたちも随分逞しくなりました。
余談:メダカの好きエサランキング
間引いたミジンコを親ミジンコに与えていたのですが、結果、エサランキングが変わることに。
今までメダカたちが大好きなエサNo.1は乾燥アカムシでした。ところがミジンコを与えるようになってから、アカムシを残すようになりました。食べるのは食べるのですが、以前のように「おかわりくれ!」みたいな勢いがありません。
ミジンコ待ち状態で、あげるとすごく喜びます。おかわり要求されます、はい。
出立の日が来る
孵化した第一陣の中から選別した7匹は、最初から嫁に出す予定で飼育していました。水槽も7匹だけは別枠で、ベランダの一等地に置いてあります。
現在、体長は1センチくらいで、孵化した時の2~3倍の大きさになりました。
黒っぽく見えていた体色も、次第に腹部の周辺に幹之カラーが確認出来るように。日光の加減で鮮やかな青緑に見える時があり、素敵です!惚れます。
パートさんへの恩返し?
職場のパートさんからメダカを頂いた時から、里山のメダカ道は始まりました。
昨年は白メダカのチビをプレゼントしたのですが、今年は幹之以外にコスモのチビもプレゼント予定です。楽しみにしてくれているようで、里山自身も楽しみですし、非常に嬉しいです。
もちろんミジンコたちもプレゼントします。
おっさん、有り難うございます!
里山はメダカ好きのおっさんから幹之たちを頂戴しました。職場のおっさんの隣家の方で、里山とは何の面識も無い方でした。
Hさん、快くメダカを譲って下さり本当に有り難うございました!この場を借りて、改めてお礼を申し上げます。「嬉しい」の輪が広がりましたよ~。
おわりに
チビたちの体色は、未だ完全な幹之カラーになっていません。成長して行くにつれ、どう変化していくのでしょうか。
嫁に行った先で綺麗なメダカに育ってくれるのを信じています。