ミジンコの観察が好きな里山です。
ロングフィンならぬロングフン(糞)をしている病気メダカに変化が現れ始めました。食欲が出て来たらしく、ミジンコを追い掛けるようになったのです。
病み上がりのメダカに、ミジンコはさぞかし消化に悪かろうと思いつつも、捕食者として獲物を追う姿に感動しました。
このまま一気に回復してくれると良いのですが。
放たれたミジンコ
病気メダカのカップには少量のミジンコが放ってありました。
食欲があるのかどうかもわからない状況です。ミジンコだったら欲しくなったタイミングで食べられますし、水を汚す心配も無かったので入れておいたのです。
当初、カップの中をミジミジと動く物体に、弱ったメダカは見向きもしませんでした。
特に何もしませんでしたが、徐々にミジンコの数は増えていきました。寒さの関係で大増殖はしませんでしたが、日に日に増えていく個体は視覚ではっきりと捉えられる程に。
それが今日、突然消えてしまったのです。
死骸が見当たらない
ミジンコは小さな生物ですが、死骸の確認は可能です。飼育容器の底に白くなって溜まっているのがミジンコの死骸です。複眼が黒い点になって見えます。
生きているミジンコは半透明なので、違いは一目瞭然です。
――その死骸すら見当たらない
「もしかして、食べた?」
確認のため、再びミジンコを投入してみることとしました。
潜って追う
病気メダカの周囲にはミジンコ容器が沢山ならんでいます。エサには困りません。置いてあったスポイトで何匹かを吸い上げ、メダカのカップに移してみました。
すると……
底に沈んだミジンコを追いかけ、パクッ!
見事捕食成功です。写真でメダカが口に咥えている小さな物体(黄色っぽい粒)がミジンコです。複眼の位置からして、お尻から捕らえた様子。
↑拡大してみると、しっかりとミジンコを咥えているのがわかりますね!
嬉しくなって10匹程追加しましたが、途中で食べるのを止めてしまいました。お腹が一杯か、動き疲れたかしたのでしょう。
活餌は消化に悪そうだと思いつつ、エサに反応してくれたことが嬉しかったです。
残ったミジンコはそのまま放置です。
食べる選択権はメダカにある上、沢山あげても水が汚れない。ミジンコって素晴らしいと思います。(※後に様子を見に行ったところ、ミジンコを追い掛けるメダカの姿が確認出来ました。完食です!)
固形のエサは食べなかった
ミジンコがいけるなら人工餌でもOKか?と、通常の粒子状エサを与えてみました。ですが、こちらには何の反応も示さず。
水が汚れるといけないので、沈んだエサはすぐに回収しました。
お腹が空いていても何でも食べるわけでは無いのですね。ミジンコを追うより、目の前に浮かんだエサを食べる方が楽そうに感じますが、その部分は判断基準ではないようです。
ヒレが開きだす
薬浴中は閉じていた尾ビレも、ゆっくりと開いて来ているのがわかります。
↑薬浴中。尾ビレだけでなく、背、尻ビレも閉じています。見るからに元気ナシ。
↓今日撮影したもの。ヒレが開きかけています。白く見えるのは病気ではなく光沢です。
メダカとは言語を通じた会話は出来ません。じっくり観察し、気付いてあげることが大切ですね。
おわりに
糞の状態はまだまだ良くないのですが、「もうダメかも知れない」という状況から、少しずつ回復しているのがわかります。
ミジンコを追うメダカの姿の力強さに感動しました。
弱ったメダカの看病もなかなか奥が深いです。