ミジンコの踊る姿が大好きな里山です。
生物には繁殖に適した温度があります。そこを外すと繁殖行動を行いません。
例えばメダカですが、真冬の寒い時期に好んで交尾をしているでしょうか?ヒトだってそうです。暖も取らず、ガタガタと震えながらエッチをしますか?
しませんよね?
ミジンコも同じです。繁殖に適さない温度では増えていきません。子孫を増やす前に寿命が尽き、死んでいくのがオチです。
最近の水温、気にしていますか?
室内と屋外の気温差
9月も後半に差し掛かり、肌寒さが増して来ましたね。クーラーの使用頻度が減って、電気代も安くなって来た頃ではないでしょうか?(笑)
こういった温度差を感じる季節の変わり目は、飼育下の生物にとっても要注意な時期でもあります。
ミジンコも驚く
朝の出来事です。
メダカのご飯に室内で繁殖させていたミジンコを用意しました。室内のボトルの数本を網で濾し、ミジンコだけを残します。
残したミジンコを、屋外のメダカ水槽へ投入。
――え?何かおかしくない?
すぐに異変に気付きました。水槽内に入れたミジンコが全然動かないのです。
以前は水槽に投入した後、すぐに散っていました。元気に広い水槽を泳ぎ回り、メダカから逃げ回っていたのです。
が、秋になってからというもの、動かずに沈んで行くものがほとんどで。
何かが引っ掛かります。
部屋の中と外
何だかすごく気になったので、水温を調べてみました。
すると……
↑室内の水温。水棲生物にとって、生き易い温度ではないでしょうか。ヒトも過ごし易い温度ですよね。
↑ベランダに出た途端ギュギュンと下がり、水に浸すと……
↑最終的に18℃まで低下しました。
室内の水温は25℃。対して屋外の水温はと言えば18℃。
その差、実に7℃です!!
「こんだけ温度差あったら、そら驚いて動けなくなるわ。」
納得の瞬間でした。真冬の風呂場の脱衣所みたいなものですね。温度差が大き過ぎて、ミジンコも驚いたのでしょう。
繁殖力も落ちる
ベランダで飼育していたミジンコが増えなくなっていました。
気温の低下と連動しているのは気付いていましたが、今回の件で「水温は非常に大切なモノだ」と改めて知ることに。
色々な理由で突如全滅するミジンコですが、水温の変化でも容易く全滅します。
水温とミジンコと繁殖
ミジンコにも繁殖に適した温度があります。繁殖不可な温度帯で飼育していると、寿命が短い彼らは次世代を残す前に死ぬこととなります。
容易く全滅してしまうでしょう。
水温チェックは大切
目に見えないけれど大切なモノを、ヒトの目にも見え易いようにしてくれた物、それが水温計(温度計)です。
ミジンコの繁殖力が落ちて来たという実感があるのなら、一度水温を計ってみましょう。温度は目に見えないモノですが、温度計を使って視覚的に見ることが出来ます。
おわりに
夏の間は爆発的に増殖していたミジンコも、だんだんと増える勢いが無くなっていく時期です。
休眠卵では無く、今までと同じようなサイクルで越冬させるには、本格的な冬に入る前にヒーターの準備が必要でしょう。
ふっとした拍子に全滅しますから、水温の管理にはお気をつけ下さい。