メダカとミジンコに癒される日々、里山です。
――ミジンコ(活餌)を使うとメダカの発育が良い
そういった情報を目にしたことはありませんか?里山はあります。実際にミジンコを導入しようと思ったきっかけのひとつですし。
今回は実際にミジンコを使ってみて、メダカがどうであったかを書きます。
過去に似たようなテーマで記事を書いているのですが、今現在の里山が感じていることと、昔の里山が感じたことは違います。
ずーっとブログを読んでいる人から見たら、「アレ?昔言ってたことと違わない?」と思うような箇所があるかも知れません。そういった違いも楽しんで頂けたらなと思います。
ミジンコを与えたメダカ
初っ端からスイマセン。里山にはミジンコを与えて育てたメダカと、人工餌のみで育てたメダカの違いがイマイチわかりません。
はっきりと、「ミジンコを与えるとこうなる!」という部分を示せないのです。
そもそもメダカの成長に関係しているのはエサだけではありません。自分(ヒト)をベースに考えてみると良いですよ。
ヒトが健康に育とうとしたら……
・食う
・寝る
・遊ぶ(動く)
この3点が不可欠です。
食べてばかりいたら生活習慣病まっしぐら。それがいかに質の良い食事であっても、消費する場面が無ければ無駄なエネルギーとして体内に蓄積します。寝なければ数日で気が狂うでしょう。不眠不休で動き続けていては、その内死にます。
極端な例えをしましたが、そういうことです。
栄養豊富なエサを与えておけば、良いメダカが育つわけじゃありません。
ミジンコが全てじゃない
ミジンコは、言わば自然食です。野生のメダカたちはミジンコのような小さな生物を食べて生活をしています。
ミジンコに対する食い付きの良さも、本能的にそれがエサだと知っているからだと思います。
――では、人工餌で育ったメダカはダメなのか?
そうではないですよね。人工餌はメダカの成長を考慮し、様々な栄養が配合されています。自然食より優れた部分もあります。
里山が思うに、良いメダカを育てられる人は、ココの使い分けが上手なのです。
ミジンコが適していると思えばミジンコを、人工餌が適していると思えば人工餌を与え、メダカの魅力を最大限に引き出して行くのです。
生活環境も大切
良いメダカを育てようとしたら、エサだけでなく飼育環境も大切になってきます。
運動するに十分な広さがあるか、水質は生活に適しているか、日光の当たり具合はどうかなどです。
ボディビルダーがヒントになる?
究極の肉体美を誇るボディビルダーたち。彼らを単なる「運動バカ」と思っているなら大間違いです。
日々の食事はもちろんのこと、筋肉の動かし方、太らせ方、休息の取り方をも心得ていないと、あの体を維持することは出来ません。
これをメダカ飼育に例えるなら……
・体を大きくするにはどのくらいの飼育面積がいるか
・日々、どれだけ泳がせれば良いか
・色艶を上げるためには何を与えたら良いか
などを熟知しているということになります。
ただエサをちょっと良くしただけでは良いメダカは出来ません。(良いの基準は人それぞれですが、品評会入賞レベルを狙うなら、エサをミジンコに変えたくらいじゃ無理かな。)
ミジンコを使うメリット
さて、極端な例の連続はさておき、里山がミジンコを使っていて「良いな」と思う点は以下のことです。
食い付きが良い
里山宅の極ブラックのように、中には人工餌を食べてくれない個体もいます。(稀と思いますが)
そういった場合にもミジンコは有効でした。
水槽に放っておくだけ。後はメダカたちが好きなタイミングで捕食します。
人工餌をよく食べている、警戒心の薄いメダカたちでも、ミジンコに対する食い付き方は違います。見つけるなりすぐに追い、食べ……。全て食べ尽くした後も、食べ残しが無いか、ミジンコをばら撒いた付近を詮索しています。
水質を気にしないで良い
乾燥アカムシなどもメダカたちの好物ですが、やり過ぎると水質がすぐに悪くなります。油分が多いので、水面に薄く膜が張ることも。
ですが、ミジンコならおかまいなしです。何ならミジンコが水を綺麗にしてくれます。
この点は、成魚よりも稚魚飼育にメリットがあるかなと思っています。
おわりに
メダカの繁殖に向け、ミジンコが売れ出す季節です。野外にミジンコ採取に出掛ける人もあるかと思います。
確かにミジンコは優れた活餌と思いますが、それだけでメダカの生育が良くなるわけではありません。記事中でも書きましたが、メダカ飼育の上級者は「どういった時に何を与えるか」を知っており、エサを上手に使い分けています。
飼育環境にしてもそうです。
十分な広さを確保し、エアーが必要と思えばエアーで酸素供給をしています。きちんとメダカを見て、状況判断してるんですね。
ただミジンコやブラインシュリンプをやっておけば良いという考えでは、良質なメダカは育たないのではないでしょうか。