卵を食われた里山です。
我が家の幹之は全部で5匹。内3匹がメスなのですが、どうも1匹食いしん坊さんがいます。今朝も口の端に食べかす(?)をくっ付けて泳いでいました。
メダカが自身の産んだ卵を食べる(共食いする)か否か?未だに疑問に思っている人へ、決定的な証拠をお見せします。
メダカは卵を食べる
面白い写真が取れました。
腹に卵を抱えたメスが、口に卵をくっ付けている写真です。
何の冗談かと思ってしまいますよね。こういった事件があったことで、私もメダカの産卵に気づいたのですが……。
メダカは残酷な生物か?
メダカたちは自分が産んだ卵を「自分の卵」であるとか、孵化した稚魚を「自分の子ども」と認識することはありません。そのため、このような出来事が起こります。
尤も、これは閉鎖的な空間で起きる事故のようなもの。広い空間を行き来出来る自然界では、起こり難い出来事のようです。
水槽という狭い空間の中、目の前にエサ(卵や稚魚)があったから食べたという程度のことで、特別メダカが残酷なわけではありません。
水槽飼育下でも親メダカに十分なエサを与えていれば、こういったことは起き難くなります。
エサやりが朝夕しか出来ない場合、おやつ的に食べられることもあります。夕飯まで待てないのでしょう。
食べられずに生き残った卵は
飼育下での最初の難関、「親メダカに食べられず生き残る」というミッションをクリアした卵たちは、次の段階へと移ります。
食べられずとも、精子がうまくかからなかった未受精卵は戦線離脱です。翌日には水カビが生え、もわっとした塊になってしまうことでしょう。
きちんと受精していても安心は出来ません。
もわっとなっている卵と、そうでない卵が一緒になっています。これを取り出してみると……
水中ではわかり難いですが、こうして見るとどうですか?色が全然違うと思いませんか?左の黄色い方が生きている受精卵で、隣の白っぽい方がダメになった受精卵です。
いくつかのハードルを乗り越えた受精卵は、細胞分裂を繰り返し胚へと成長して行きます。最初は透明だった卵も、時間経過とともに姿が変化していきます。
途中で死んでしまった卵。中に胚であったものの塊が確認出来ます。
肉眼ではっきりと姿がわかるようになると、卵の中で稚魚が動く姿も見られるようになってきます。
あとは時間の問題です。
水温が下がり過ぎない(上がり過ぎない)ように注意しながら、孵化する時を待ちます。
途中でダメになったら即処分
「卵の色が濁る」「変化が見られない」「卵にカビが生えだした」などは、悪い兆候と思って下さい。高確率でダメになっています。
未練が残るでしょうが、ダメになった卵は見つけ次第捨てます。
いつまでも残しておくと水質の悪化を招くなど、他の稚魚たちに悪い影響を与えてしまうからです。
おわりに
幹之の卵は必要数確保出来たので、とりあえず採卵の予定はナシ。(写真の黒いつぶつぶが卵です。別でプラケースにも採卵してあります。)
毎日3匹のメスが卵を抱えていますが、自然に任せようと思っています。
親メダカが卵をくわえている姿も珍しくなくなるのかな。
卵を確実に確保したいのであれば、親メダカの動向には注意を!お腹が空いている時はぱくっと食べられてしまいます。