おたまの変態に感動している里山です。
春に生まれた稚魚たちがどんどん大きくなっています。ただ、大きくなる速度がちょっとずつ違う様子。品種的な問題というより、環境に左右されている部分が大きいようです。
今回は白幹之と青幹之の稚魚を見ていくこととします。
同じ青幹之から生まれた白・青を各色にわけ繁殖させたものなので、血筋的なものは一緒です。ですが、飼育環境が異なるせいか、大きさに著しい差が出始めました。
最初に与えられた環境が、果たして何処まで影響するのやら。
大きくならない稚魚
白幹之の誕生は5月の上旬でした。
猫飯さんのメダカ掬いにメダカを献上、その後空になった水槽で勝手に孵化したものです。随分と沢山の卵を産んでいたようで、2~3日で水槽内は稚魚で一杯になりました。
水槽の大きさに比べ、さすがに数が多過ぎるので、一部稚魚を分けることに。
これが運命の分かれ道でした。
大きくなれない環境
元の白幹之水槽は水草が一杯。中心近くには流木も居座っています。
少数のメダカを飼育するには何ら問題の無い水草類も、飼育数が多い場合は単なる障害物になってしまうのです。
今回の孵化数はざっと見て100以上はあったかと思います。
いくら体の小さい稚魚と言えど、たかが20数リットル飼育容器で、しかも水草などの障害物アリとなれば、さぞかし窮屈に感じることでしょう。
この水槽に残った群は、孵化して約1ヶ月近く経った今もほぼ大きくなっていません。一部大きくなり始めている稚魚もいるにはいるのですが……。
移動先では
一部の稚魚を移動させた先は、大きさ的には元の水槽と同じ容量です。ですが、流木などの障害物をスッキリとまとめ、なるべくごちゃっとした感じを消しました。
移した個体数も、せいぜい30匹程度です。個々が泳ぐ空間は十分にあります。
このことが明暗を分けたようで、大きさに違いが見られるようになりました。十分に運動出来る広さがあるか否かで、その後が違うなと実感。
一番最後の採卵
青幹之の採卵は、諸事情により一番最後に。白幹之より10日程遅れての初孵化となりました。
ところが、今では白幹之の稚魚よりも大きな個体が目立つようになって来ました。
飼育方法はほぼ一緒
稚魚たちはほぼ同じ条件下で飼育されています。
・親メダカの飼育水
・ミジンコ
この2点はどの稚魚水槽も共通しており、変更はしていません。
個々に与えられる広さ
上記と違い、異なるのが水槽の大きさとレイアウト、飼育数です。
青幹之の水槽に関して言えば……
・容器は大きめのボウル
・少量の水草以外、水槽内に物はない
・孵化数は少なめ
白幹之の水槽のような密集感はゼロ、稚魚たちは自由に泳ぐことが可能です。
少し泳いでは何かにぶつかり……という状況では、泳ごうにも泳げません。自然と行動が制限されてしまいます。
そんな状況下で、大きくのびのびというのは、やはり無理があるのではないでしょうか。
おわりに
きちんと試したわけではありませんが、今回ここまで稚魚の成長に差が出たのは、水槽の広さだと感じています。
十分な広さを与えてあげなければ、大きくなるものも大きくなれません。
成長期の大切な時に動きを制限された個体は、果たしてどうなっていくのでしょうか?
成魚になってから再び成長……というのは、あり得なくも無いですが、成長期のような伸び代は無いでしょう。
体の大きくなっていく時期に、適切な環境を与えることが重要なのだと思います。
おまけ
おたまに前脚が生えたよ!もうすぐカエルになります。
カエルになると飼育環境・方法が変わるのですが、何時ぐらいから切り替えれば良いのやら。
在来種なので自然に帰してあげるのが一番生存率が高そうだが。