メダカ大好き里山です。
すっかり燻製にハマりました。毎日スモーク楽しいです!その内ブログで公開していきますね。
本題です!
前々回記事「メダカ初心者は、あまりゴチャゴチャやらない方が良い」の最後で、別記事に起こすと言っていた2つ目の件です。いきなり生体を大量導入すると、一体何が起こるのでしょう?
メダカの突然死の原因は大量導入なのか?
水槽内には「世界」が広がっています。目に見える水草やメダカたちだけではなく、目に見えない生物たちも協力し合い、ひとつの世界を作っています。
中でもバクテリアの働きは非常に大きく、彼らの存在の有無が生体の生死に関わると言っても過言ではありません。
ですが、そのバクテリアも水槽立ち上げ直後はほとんど存在していないのです。そんな時にメダカなどを大量に導入すると、水槽内のバランスが崩れてしまいます。
また、狭い場所に大量のメダカが投入されれば、水中内の酸素が不足し酸欠になります。飼育ケースの大きさにも配慮して下さい。(メダカ1匹に対し、水1リットルが目安と言われています。)
水槽の立ち上げ時には大量の生体を導入せず、少数から飼育を始めましょう。
生物ろ過と大量導入
過去の記事でも少し触れましたが、生物ろ過が働いていない水槽は危険です。
バクテリアと生物ろ過
メダカはただ泳いでいるだけではなく、排泄を行っています。エサを食べているのですから、下から出すのは当然ですよね。
この排泄物にはアンモニアが含まれています。アンモニアは非常に有害な物質であり、生体を死に至らしめることすらあります。程好くバクテリアが育った水槽内であれば、アンモニアは段階を経て毒性の弱い硝酸塩に変わります。
メダカが排泄する → 排泄物に含まれるアンモニアをバクテリアが分解 → 水草の栄養
このサイクルが生物ろ過と言われるものです。
ですが、立ち上げ時にはバクテリアは少数しかおらず、思うようにアンモニアの分解が捗りません。つまり、水中内にどんどんと毒が増えることなります。
大量の生体を導入すれば水質の悪化は加速します。目に見えないだけであって、メダカが死に始めている水は既に毒水なのかも知れない、ということです。
アンモニアの毒性は高く、ppm(100万分の1)単位から影響があります。ヒトの場合、20ppmで中毒症状を起こし、1500ppmで死に至るのだとか。ヒトよりもうんと体の小さなメダカの場合はどうかわかりませんが、非常に危険な物質であることは変わりません。
パイロットフィッシュとしてのメダカ
メダカは比較的丈夫な生物のため、時としてパイロットフィッシュとして使用されることがあります。
パイロットフィッシュとは、水質の安全性を確認するために導入される魚のことです。今ではバクテリアの増殖を促すスターティングフィッシュと混同されているとのことでした。
安全性の確認をする魚 + バクテリア増殖のための魚 = パイロットフィッシュ
こんな感じですね。
水槽立ち上げ時に投入されたメダカは、このパイロットフィッシュの役目を担います。メダカを飼いたくて立ち上げる水槽なのに、メダカは主人公であり裏方?ですね。
投入されたメダカが元気ならば、その水槽の水質は安全であることが確認できます。
メダカは水の中を泳ぎ回り、時に排泄を行います。すると、水槽内の僅かなバクテリアがそれをエサにし増殖を始めます。バクテリアだってエサがないと活動出来ないんです。
投入されたメダカの役割は……
・水質の安全を確かめる
・水を適度に汚す(バクテリアにエサをあげる)
この2点です。
立ち上げたばかりの水槽にメダカを大量に放り込むことは、安全性の確認出来ていない、バクテリアの少ない(生物ろ過の働いていない)危険な水槽にメダカを放り込むことです。
死んで当然のような気がします。
まとめ
・立ち上げたばかりの水槽は水が出来ていない
・水の出来ていない水槽は生物ろ過が働かない
・生物ろ過が働かなければ水は汚れたまま
・水の出来ていない水槽に大量のメダカを入れれば、水の汚れは加速する
・汚れた水ではメダカは生きられないので死んでいく
・いきなり大量導入せず、少量のメダカから飼い始め水を作っていく