メダカとミジンコに囲まれた生活をしている里山です。
昨晩元気だった稚魚が、朝になったら10匹程死んでいました。遺体の状態からして、夜中に死んだのではないか?と予想しています。
死因と思われることが3つ程、ぱっと頭に浮かびました。
(1)未成熟状態で孵化した個体で、抵抗力が弱かった。
(2)エサを上手く食べることが出来ず餓死した。
(3)水槽の足し水が合わなかった。
この3つです。
中でも(3)の足し水に関しては、死因として濃厚ではないか?と思っています。
――どうしてそう思うのか?
ただ水を足すだけの行為が、かなり難しいからです。
浮かんだ3つの死因
冒頭で挙げた3つの事柄を、もう少し深く掘り下げていきます。
未成熟の個体
未成熟の個体は、字のまま、体の機能が成熟しないままに生まれた個体のことです。
孵化するのに適した段階まで成長して生まれた個体と、外的な要因により「生まれざる得なかった」個体とでは、体の頑丈さが違うのではないかと思いました。
普通に育ったように見えていただけで、運動機能が低下している、抵抗力が弱いなど、何かしらの障害を残していた可能性があります。
エサが上手く食べられない
稚魚専用の粉末状のエサを与えましたが、中には上手に食べれなかった個体がいたかも知れません。
また、与えた量が不十分であり、必要分を摂取出来ていなかったことも考えられます。
足し水が合わない
水は一貫して水道水を使用しています。日常的に手に入る水でないと、都度水質が変わってしまうからです。
ですが、水道水が常に一定の数値かと言うと、そうでもありません。基準値の中で多少なりの変動をしています。
何か、目には見えない変化があったのでしょうか。
ですが、問題はソコでは無い気がします。
次項で詳しく書きますが、足し水には死を招く大きな要素が1つあるのです。
足し水が招く死
飼育を始めて、すぐにぶち当たった1つの壁です。冬飼育において、足し水が非常に難しい行為であることに気付きました。
冬の足し水を難しくさせている要因は、ズバリ「温度」です。
汲みたての水は問題外。室外でストックしている水も、もちろん使用不可です。
――じゃあ室内ストックの水は?
これもそのままでは使えません。今の室温は日中こそ15℃近くになるものの、朝晩は7~8℃程度です。水は室温と同じ温度になろうとしますから、やはり7~8℃前後なのです。
水槽の温度は約23℃。その差、7℃です。
魚は変温動物ですが、急激な温度変化には対応出来ません。
適応することが出来ず、弱い個体はそのまま命を落としてしまうことでしょう。強い個体であっても、何度も繰り返されれば、何れ弱って死んでしまいます。
冬のメダカ飼育では、足し水用のストックにも加温が必要なのです。
湯煎で温める
里山は足し水をする際、カルキ抜きした水を湯煎し、水槽内の温度と同じにしてから足すようにしています。
冷た過ぎず、熱過ぎず。温度域を維持しながら水を足すには、ちょっとした慣れが必要です。
夏は何も考えずに行っていたことが、すごく難しく感じます。
おわりに
卵を買った際、販売者さんに「飼育の上手い人で50%(の生存率)」とメールで伝えられました。
夏の飼育が順調だったので、「何?そのすっげー低い生存率?どうして?」と不思議に思っていたのですが、じわ~じわ~とその言葉に重みが出て来ました。
一度に10匹近くの稚魚を死なせたことは、里山にとっては初となる出来事です。
落ち込むどころか、逆にやる気スイッチONになりました!