朝の冷え込みに驚いた里山です。
10月に入り、朝の冷え込みが一段と増して来ましたね。メダカの行動を見ていても水温の低さがわかります。
エサの量も随分と減りましたし、そろそろ冬への備えが必要ですね。
メダカの越冬を助けるために「水槽に落ち葉を沈める」という方法があります。
この方法には賛否両論あるのですが、何が良くて何がいけないのか?落ち葉を沈めることで何がどうなるのか?本当にそれが必要なのか?探っていきたいと思います。
身を隠す場所を求めて
メダカは冬になると水面には上がってこず、水底でじっとするようになります。水温の低下に伴って活性が落ちるため、極力動かないようにしているのです。
身を隠すために流木や水草の影、或いは底材の隙間に入り込もうとします。冬のメダカは夏のように素早く外敵から逃げることが出来ません。外敵から隠れていると同時に、少しでも暖かな場所に身を寄せているのだと思われます。
落ち葉を入れる理由
水槽に落ち葉を沈めるのは、臨時の隠れ家を作るためです。何も無いより、僅かながら暖も取れることでしょう。
落ち葉を入れたからといって、メダカが冬を乗り切れるわけではありません。あくまで水槽内に隠れる場所、身を寄せる場所が無い場合の応急処置と考えて下さい。
隠れ家が無いと
とにかく何処かに隠れようとします。この行動が行き過ぎて、メダカが死ぬこともあります。
隠れ家を用意しておくに越したことはありません。
失敗した冬
里山が初めて屋外水槽を作ったのは、去年の夏です。
もちろん冬のことなど見越して水槽を作っていません。流木こそ沈めたものの、「メダカが隠れる」という機能性を欠いた配置でした。
冬が来て、隠れる場所に困ったメダカたちは、赤玉土の狭い隙間に頭を突っ込むハメに。このことがメダカの圧死を招くことになりました。
落ち葉のメリット・デメリット
メダカ水槽に落ち葉を入れることで得られるメリットは上記の通り。簡易的な隠れ家を作れることです。
正直、デメリットの方が多いです。
落ち葉を入れることで発生するデメリットを見ていきます。
水が濁る
落ち葉を入れた水は、次第に茶色く濁り始めます。
感覚としては水出しの麦茶でしょうか?最初は透明なのですが、時間と共にじわ~っと成分が滲み出し、水に色が付いていくのです。
スネールの温床になる
朽ちかけた葉や枯れ木などはスネールの好物です。
水質の悪化
落ち葉から水中に滲み出すものはアク、葉を構成していた窒素やリン酸などです。濃度が濃くなればメダカに悪影響があります。
落ち葉は必要か
メダカが隠れられる流木や岩陰、よく茂った水草があれば、落ち葉は不要です。
落ち葉を入れることを考える前に、水槽を作る段階でメダカの隠れる場所を用意しておくのがベストです。
また無理に水中内に隠れ家を作らずとも、影になる部分(隠れられる部分)を設ければ、メダカたちはその下へと移動します。
水質悪化を心配しながら落ち葉を使うくらいなら、そういう心配をしなくて良いように準備をしておくことが大切です。
自然環境と混同しない
メダカ以外の多くの生物が生活し、且つ、雨や外部からの水の流入である程度の循環が見込める自然環境なら、落ち葉が沈んでいたところで特に問題はありません。それでバランスが取れているからです。
ヒトが作った飼育環境と、野外の用水路や池などは別物です。
野外の池に沢山の落ち葉が落ちていて、そこで野生のメダカが問題なく暮らしていたとしても、それはそれ。ヒトが作った不自然な環境と自然は違うのです。
どうしても落ち葉を使いたいなら
最低限、殺虫剤などが散布されていない葉を用意しましょう。公園の木や街路樹などの落ち葉は避けた方が無難です。
薬の散布を行っていない、山などの場所に拾いに行くのが良いですね。
拾って来た落ち葉は綺麗に水洗いし、しばらく水に晒して様子を見ます。いきなり水槽に投入しても沈みませんし、物によってはアクなどで水が酷く濁るからです。
おわりに
落ち葉を入れるか否か、最終的には飼育者の判断となります。良いところも悪いところも知った上で決断しましょう。
1つ言えるのは、「落ち葉は冬の必須アイテムではない」ということです。