過抱卵だったのか?たった2日で旅立ったメスメダカの話

メダカ大好き里山です。

楊貴妃のメスが他界しました。原因ははっきりとしません。見た感じは過抱卵のようにも見えます。

こういったものは場数を踏まなければ原因が特定出来ません。全て経験値がモノを言います。

彼女が逝ってしまうまでの経過、その後どうしたのかを綴ってみました。

※一部、グロテスクと思われる表現があります。苦手な方はご注意ください。

メダカを上から眺めていた日

メダカ講座に出席し、メダカに対する理解が深まった私。その日は水槽上部からメダカを見、雌雄の違いを観察していました。

メダカの内臓の内、生殖巣は尻尾に近い方にあります。生殖巣がある付近が膨らんでいるのがメスだろうかと、出勤前の時間を利用して観察。

こっちが楊貴妃メスです。お腹の後ろがややぽこっと出ています。良い感じに太ってきて、3月に入る頃には卵産むかも?と思っていました。

全体的にシュッとした感じのオス。

水温は7℃と、冬の朝にしては高め。メダカたちの動きも良いです。

1月に買ってきた楊貴妃は5匹、内訳はオスが4でメスが1です。徐々に腹が大きくなってきたメダカを見ながら、「お嫁さん候補を入れてあげないとな。」などと考えていました。

帰宅するとメダカに異常が

仕事を済ませ帰宅。すぐに屋内水槽の異変に気づきました。

メスが底に腹を着けたまま一向に浮いてきません。

朝の元気な姿が嘘のようです。

驚いて間近で見てみると、エラと胸ビレの動きが確認できました。とりあえずホッとし、しばらく観察。

状態は明らかに異常でした。

時折、浮かんでは見るものの、すぐに腹から沈んで行きます。「腹が重い」という表現がピッタリの動きです。

朝よりも腹が膨らんでおり、「これが過抱卵ってやつなのか?」と思いました。

知識として持っていても、今まで過抱卵の症状を見たことが無いので断定出来ません。ネットで画像検索をするも、もっと酷い状態でも泳いでいるメスもいるようで、やはり断定が出来ませんでした。

仮に断定出来たところで、自分が出来ることがありません。その日はしばらく様子を見るということになりました。

沈んで動かないメス、集まって来るオス

近くまで行って覗き込むとメダカたちが逃げてしまうので、望遠機能で撮影しました。今朝の画像です。

一晩経った翌日(今日)のこと。

お腹が膨らんで動けないメスの周りに、オスたちが集まっていました。私が近寄るとサッと散ってしまうのですが、しばらくするとまたメスの側を泳ぎ始めます。メスを気遣っているようでした。

もしかしたら腹側が見えていたので、生殖隆起に反応していたのかも知れません。(真相はわかりませんが。)

この集まってきたオスたちが交尾OKだとしても、メスが泳げない状態では交尾出来ません。

――メスからひしひしと伝わって来る何か

放って置いたら今日中に逝くなと直感した私は、強硬手段を取ることにしました。

メダカの体を刺激してみる

過抱卵と断定が出来ない状態で、この行為は生体を弱らすだけかも知れませんでした。ですが、何もしなければそのまま死んでしまいます。やるしかありません。

ほぼ無抵抗のメスを網ですくい、体側をめん棒で軽く刺激してみました。思い浮かべたのはオスの尻ビレ。交尾の際、尻ビレが体に回った時、何処をどう刺激しているのかを頭に思い描きメスを刺激していきます。

途中、1度だけいきむような仕草を見せてくれましたが、腹からは何も出てきません。

程無くして出勤の時刻となり、私は後ろ髪を引かれる思いで家を出ました。

意を決して腹の中を観察する

予感はしていました。帰宅すると水槽内にはコロリと横たわるメスの姿が……。

個体差があると言えど、過抱卵になるとこんな短期間で死んでしまうのか?

そもそも過抱卵であったのか?

過抱卵であったのなら、腹にどれくらい卵が詰まっていたのか?

謎だらけです。やや迷いましたが、一度お腹の中を見てみることにしました。

腹から出てきたもの

腹を切ると、先ず出てきたのは血の入り混じった水でした。これは死んでから腹に入ったのか、元から腹腔内に溜まっていたのか、私では判別が出来ません。(解剖が初めてであり、且つ、状態が良い時を知りませんので……。)

続いて出てきたのは腸でしょうか。糞のようなものも見えました。

その後、透明なゼリー様な物が1つだけぽろっと出て来ました。「何だ?コレ。」と思ったその後、卵巣と思われるものを発見しました。

確かに卵はありました。未受精の黄色い卵です。産卵シーズンになると毎日見る、あのサイズの卵です。

個数は10個あるかないか。

あれだけ腹が膨らんでいて、卵がこれだけとは些か腑に落ちません。結局、卵を持ってはいたものの、これが過抱卵に値するのか、そうでないのかわかりませんでした。

個体差があるので、この子にとってこれが容量の限界だった、ということでしょうか。

経験を積ませてくれたメス

専門の施設の展示でも、メダカの臓器標本はありません。中を見せてくれたメスには感謝感謝です。

最後は合掌し、彼女を見送りました。

終わりに

産卵が光に影響されるのなら、暗い所に移せば進行はしないだろうとも考えました。ですが、オスも生殖行動を取らなくなるので、卵がいつまでも出て行きません。そもそも過抱卵であったのかも断定出来ていません。

結局はメスを死なせてしまいました。

前回のヒメダカのチビに引き続き、今回も弱ったメダカを助けることが出来ませんでした。経験値不足、知識不足を実感します。

ですが、最初から経験値の高い飼育者なんて存在しません。

日々勉強ですね。

自分が経験したことが、誰かの助けになるかも知れません。自分が体験したこと、自然とメダカに教えてもらったことは、1つ1つ書き残していこうと思います。