画像:ウィキペディアより
メダカ水槽の掃除計画を立てた里山です。
さて、先日里山から読者さんに質問を投げかけました。
早速ヒドラ経験者の方からコメントを頂くことが出来ました。有り難うございます!
今回は頂いたコメントから重要な部分を抜き出し、ヒドラという生物とその対処方法について学んで行きたいと思います。
ヒドラとは
ヒドラとは、細長い体に長い触手を持つ動物です。淡水産で群体を作らず、浅い池の水草の上などに生息しています。
以下、特徴的なことを書き出しておきます。
ヒドラ (Hydra)
・ヒドロ虫綱花クラゲ目ヒドラ科に属する淡水産の無脊椎動物の総称である。
・体は細い棒状であり、一方の端は細くなって小さい足盤となる。これで基質に付着する。
・体長は約1cmで、触手はその数倍に伸びる。ただし刺激を受けると小さく縮む。
・触手には刺胞という毒針を持っており、ミジンコなどを麻痺させて食する。
・全身は透明がかった褐色からやや赤みを帯ている。
・親の体から子供が出芽することによって増える。
・強力な再生能力を有し、切断した各部位が完全なヒドラとして再生する。
イソギンチャクのような容姿をしたクラゲの仲間で、プラナリアのような強力な再生能力を備えた生物なんですね……。気持ち悪いなぁ。
経験者の体験から探る
頂戴したコメントの中から、大事だなと思う部分を抜粋、細かく見て行くことにします。
里山が「ココがポイントだな」と思ったのは……
・(水槽の環境悪化では)自然発生しない。
・コメ主の場合は水草に付着しているのを発見した。
・対処方法としては薬品、塩、手で取る(物理的除去)の3つ。
・手で取った場合、再発生率が高い。
・メダカの塩浴程度の塩水で除去出来る。再発生率はほぼ無し。
・薬品は一番効果があるが、水槽内の他の生体にもダメージの可能性。
自然発生はしない
水槽が苔だらけになった云々ではヒドラは発生しません。もしこれでヒドラが発生するのなら、里山は今頃対策に追われています。
毎年きったない放置水槽が出て来ますが、今まで一回もヒドラなんてわいたことないです。
水草などが侵入経路に
スネールの侵入経路と一緒です。水槽に持ち込んだ水草などに、元となる生物が付着しているパターンですね。
最初は気付きません。対象物が目に見える程になって、そこで初めて気付きますから、自然発生したように感じられることも。
手で取るのが一番簡単な駆除方法だが……
具体的な駆除方法としては、「薬品を使用した駆除」「塩を使用した駆除」「手で取るなどの物理的除去」の3つがあるとのこと。
アクア歴が短い初心者にも簡単に出来るのが物理的除去です。手やスポイトで対象物を取り処分するだけです。
ですが、この方法では水槽全体に効果がありません。目に見える物を処分しただけなので、根本の解決になり得ない場合もあります。
例えば、既に目に見えない幼生が水中内に居た時などです。
この方法が再発生率が高いのも頷けます。
それにヒドラの特徴の1つに「強い再生能力」があります。
手で取る際などに誤ってヒドラを千切ってしまった場合、千切れた破片が水槽内で再生する可能性も考えられますよね。
塩浴
塩浴をする場合、塩分濃度が重要です。この比率を間違えると、淡水よりも増殖をしてしまうそうな。
これ、メダカの塩浴と同じ原理です。
ヒドラの体液成分に近い塩分濃度の水(生理食塩水)にしてしまうと、浸透圧調整にエネルギーを消費する必要が無くなります。つまり、ヒドラにとって過ごし易い環境になってしまうのです。
塩分濃度は0.5~0.6%が良いようです。(メダカの塩浴は0.5%くらいです。)
塩分濃度とヒドラに関して興味深いPDFを発見したので、そちらも参考にして下さい。(→参考:ヒドラと塩分濃度の関係)
尚、塩浴は水槽内の他の生物にも影響を及ぼします。水草は間違いなく枯れます。
薬浴
塩浴同様、効果は高いですが水槽内の他の生物にも影響があります。使用する際は薬品の注意書きをしっかり読んでから使用して下さい。
捨てるのが早い!
コメ主さんが最後に結んでいるように、「捨てるのが安く早く安全に対処出来る方法」だと里山は思います。メダカだけを他に移し、他は一切合財捨てます。
再発生の心配も無いですし、他の生物への影響を考える必要もありません。
タニシと水草は?
水草は捨てましょう。捨てるのが勿体無いと思うなら、再発生しても文句を言わないこと。
タニシは個別管理し、ヒドラが発生しないか経過を観察します。発生しないようであれば戻せば良いのでは?と思います。
おわりに
以上、経験者の方から頂いたコメントを元に、ヒドラの対処方法をまとめてみました。
ガサガサして来た生物を飼う時や、購入した貝や水草を投入する際は、事前に別容器で経過観察をしておいた方が良いかも知れませんね。
丁寧なコメントを下さったコメ主さんに改めてお礼を申し上げます。有り難うございました!