エサの為だとしても、メダカが近寄ってくれると嬉しい里山です。
メダカ目が消えて、メダカがダツ目の魚に分類されたのは、そう遠い過去ではありません。
里山はダツという魚を直で見たことはありませんが、ダツ目の魚なら幾度と無く目にしています。サンマやサヨリは鮮魚売り場に並んでますんで。(トビウオは出汁しか知らんが)
中でもサンマは見る機会が多いです。
毎年、この季節になればサンマは大量に並びます。年々漁獲量が減っているので、ずっとそうであるかは謎ですが……。
さておき、サンマ!
メダカとサンマは同じダツ目。メダカはダツ目メダカ科、サンマはダツ目ダツ目上科サンマ科と、余分に階級があるのですが「ダツ目の仲間」というのは変わりません。
ちょっと見比べてみました。
メダカとサンマ
調理済みになった姿は見ても、生サンマをじっくり見る機会はそうないでしょう。今回は解剖して内臓も見てみたかったので、早い時間にスーパーの鮮魚売り場でサンマを買って来ました。(さすがに市場には行けん。)
選んだサンマは……
寄生虫付きのものです。わざわざ探して買って来ました。(笑)
サンマに付く寄生虫と言えばアニサキスが有名ですが、こうして体表にも寄生虫が付きます。
これが何と言う名の寄生虫かまでは知りませんが、同様にメダカの体表にも寄生虫が付くことがあります。イカリムシやウオジラミなどです。
生物に寄生虫がいるのはよくあること。ここはダツ目としての共通項ではありません。改めて、姿形を見て行きましょう。
頭部の状態
サンマは下顎が出ています。くちばし状で口先は硬めです。
メダカの場合、やや受け口気味。でも何となく顔付きが似ている気がします。
背ビレの形
メダカとは全然違った形をしています。サンマの場合、背ビレの後方に小離ビレが付くので、パッと見はギザギザです。
似ているなと思ったのは、尾に近い部分に背ビレが付くところ。メダカもサンマも、かなり尾ビレに寄った部分に背ビレがあります。
腹部の様子
魚の腹は虹色素胞により白く輝いて見えます。光を通さず反射するのでキラキラと見えるのです。
メダカと比べると、サンマは腹ビレと尻ビレの間が随分長いです。尻ビレの前には穴があります。これが泌尿生殖口でしょうか。
メダカの生殖隆起ように雌雄差があるか見ましたが、よくわかりませんでした。
そもそもサンマの雌雄差は、何処で見分けるんだろう。
サンマの雌雄差
webで調べたところ、とあるページを見つけました。そこには「口先が丸く赤いのがオス、口先が尖っていて黄色いのがメス」と書かれていました。
一方で「群れで産卵する魚には雌雄差が無い」と書かれた別のページも発見しました。尚、サンマの口先は(雌雄関係なく)黄色とのこと。
別でこんな資料も発見しました。
→ 参考PDF:飼育下で観察されたサンマの産卵時間帯
この研究結果をよく読むと「雌雄に顕著な体長、体重の差は認められなかった」という一文を発見することが出来ます。
どうやらサンマには、外見上での明確な雌雄差は無いようです。
メダカとの共通は?
正直なところ、外見上の共通点はよくわかりませんでした。「何となく似ているな~」くらい。
ただ、上記の資料を読んでいて、光に関する記述を発見し「ああ、これは共通かも?」と思いました。光の照射時間(=日照時間)や明るさは違うようですが、サンマも光によって産卵が促されるようなのです。
メダカも産卵には光が必要です。
まぁ、自然界の生物と太陽のサイクルは切っても切り離せません。共通するのはダツ目の仲間だからというわけではなく、同じ地球に生きる仲間だからと言った方がしっくりきますね。
おわりに
解剖して内臓を見ようと思ったのですが、でろでろでよくわかりませんでした。メダカと一緒で胃は無いらしいです。
解剖実習の後、美味しく頂戴しました。ごちそうさまです。
コメント
素晴らしい検証で興味深く拝読させていただきました!
しかし、あれが寄生虫とは、、、
次回は、あれがないのを探します。
ジークさんへ
コメント有難うございます。
表面が綺麗でも中にアニサキスいるかも知れんですよ?(笑)オマケ付きだと思って楽しみましょう。