栗の皮剥きをマスターしつつある里山です。
コスモ水槽を解体した時、一番「処理が厄介だなぁ」と感じたのは土や水草ではなく、苔の生えまくった流木でした。
もともとはツルッツルの表面をしていたはずの部分でさえ、苔の森に見事大変身。
エビちゃんたちの溜まり場になっていた反面、メダカたちが寄り付けない魔の森のようになっていました。
捨てて新しく買う、という発想はありませんでした。溜息を吐きながら用意したのは、ちょいと深めの鍋です。
じっくり煮込め
汚れた流木の処理は、野外で流木を拾って来た時と一緒です。
汚れを落とし、煮込んで熱消毒をします。
この「煮込み」作業はただ煮るだけなのですが、時間がかかる分手間なのです。コンロを一口、流木に提供しなければなりません。奥さん(旦那さん)やチビっ子がいる家庭なら、「そんなモンを家で煮るな!」と怒られるかも?
さてさて、今回の再利用にあたり、里山が行った作業を記しておきます。
先ずは観察をする
流木についていたモノを観察します。
中には苔や藻の類だけではなく、得体の知れない生物や貝類、エビちゃんの取りこぼしがくっ付いているかも知れません。ドジョウなど細長い体型で、且つ、穴に隠れる性質のある魚などは流木の穴に入り込んでいる可能性があります。
煮込んでしまえば全て死んでしまいますから、先ずは飼育していた生物の姿が無いか確認します。
次いで他の生物の痕跡を確認します。
スネールの類がいたのなら、何の種類であったかを調べます。この手のものは、他の水槽にも影響があるからです。(移す、移される→侵入経路は?他水槽での増殖は?)
大雑把に洗う
水洗いし、大まかな汚れを取ります。邪魔になる苔の類は手で取れる部分を取ってから、タワシや使い古した歯ブラシで擦り落とします。
軽く茹で(?)洗う
一度軽く茹でます。表面の細かい汚れを落とし易くするためです。
熱湯に浸けた瞬間に、表面の付着物に関しては大概死にます。取れ難かった苔も、水洗いのみの時よりも落ち易い状態になります。
もう一度洗って表面を綺麗にしたら、今度は本格的に煮込んでいきます。
コトコト煮る
深部まで熱がしっかり入る様、時間をかけて煮ます。流木の大きさにもよりますが、里山は30分程煮込みました。そんなに大きくない流木なので、かなり短時間です。
スネールの繁殖が酷かった水槽や、病気メダカが出た水槽にあった流木は、もう少し時間をかけて熱消毒した方が良いかも知れません。完全に死滅させるためです。
アクが出て水が濁り易かった印象のある場合は、もっと長く煮込んでも構いません。煮込んでアクを除きます。
天日干しは?
その後、流木を使う予定が無い場合は、乾燥させて何処かにしまっておくのも手です。
すぐにでは無いが使う予定があるという場合、水に浸けておきます。一度乾燥した流木に水を染み込ませ、きちんと沈むようにするにも手間隙がかかるからです。
浸けておいて、使用前にもう一度熱湯消毒をします。
煮込むことで失うモノ
お気に入りの苔や水草などを這わせていた場合は、残念ですが、煮込んだ時点でアウトです。煮込む前に取り除けるものは取り除き、再度付着を試みます。
スネール除去を前提にしているのなら、流木に付いていた植物は諦めましょう。特にコザラガイの撲滅を狙う場合、絶対に止めましょう。
おわりに
苔だらけだった流木は綺麗に洗われ、既に新水槽に入っています。
苔や藻は熱湯で死滅させても、環境によってすぐに生えて来ます。こちらも経過観察が必要ですね。