コザラガイに連敗中の里山です。
昨日入手したカメ肉を調理、実食してみました。
実際の調理法、食後の感想など。
カメ肉の処理
血抜きの必要は無いと聞いていたカメ肉ですが、持ち帰った時の状態を見て「コレは血抜き要るやろ」と思いました。
袋の中でけっこう血がじわじわ~っと染み出ていたのです。
ニオイもきつかった。
解剖している時は腹の中を探っているので「こんなもんだろう」と感じていたニオイ。そうではなく、肉にもしっかりとニオイがあったんですね。クサガメの臭さとは全然違いますが、何と言うか、佐鳴湖のニオイなのかカメ臭なのか……。
とにかく、持ち帰ったカメ肉は臭くて血まみれでした。
聞いていた調理法
セミナー室で聞こえて来た調理法は、一度茹で零し、骨から肉だけを外して使うというもの。茹でるとかなりアクが出るそうです。
絶対に下処理が重要となる食材だと思いました。
血抜きをする
肉を綺麗に水洗いし、膜や内臓組織のカスを取り除いた後、塩水で処理することにしました。浸透圧を利用し、肉の中の血を抜く方法です。
以前シシ肉の下処理をする際に用いた方法で、カメに適しているかは謎ですが……。
塩水に浸けると、あれよあれよと言う間に水が赤く染まって行きました。血が出ているのです。
けっこうな量が出て来たので、2回水を変えて下処理終了。あとはザルにあげて水を切り、キッチンペーパーで包んで冷蔵庫で寝かせておきました。
脂っぽさは無い
市販の牛豚鳥、何れも触ると手に脂が付きます。ですが、カメに関しては全くと言って良い程にベタ付き感はありませんでした。
どう調理するか
一晩寝かせて肉の状態は落ち着いたものの、ニオイは消えず。
最初はトマトソースをベースに、野菜やニンニクを入れて煮込もうとしていたのですが、それだと臭みが消えそうにありませんでした。かと言ってカレーにするには肉が少ない。
――自宅にある調味料で、唯一カメ肉に対抗出来そうなもの
考えた時、パッと出たのが醤油でした。醤油だったらカメ肉のニオイも消せるし、味付けも出来ます。
「うん、唐揚げにしよう♪」
何を作るかが決定しました。
肉を浸け込み、揚げる
醤油、料理酒、にんにく、しょうがを併せたタレにカメ肉を浸け込み30分程放置。すぐにカメ臭さは消え、タレの良い匂いに変わりました。
浸け込み後、袋に入れた小麦粉の中でモミモミ。あとは揚げるだけ。
唐揚げ完成です。
実食してみた感想
カメは大きさの割りに食べるところがほとんどありません。しかもバラす手間を考えると、かなり効率の悪い食材です。
それでも美味しければ食べ手はあるでしょうが、果たして……?
食感は硬い
ギュッと引き締まったハムのような、ミノのような、かなり弾力のある歯応えでした。決して柔らかくはありません。
味はどうか
ニオイを消すために醤油ベースのタレに浸け込んであるので、カメ本来の味がどういったものかはよくわかりませんでした。
ただ、不味くは無かったです。
やはりニオイが気になる
大きめの塊(骨盤部)の奥までタレが浸透し切っていなかったのか、肉を割った際にカメ臭がしました。口に含んだ時も一瞬ニオイが鼻を抜けて行きました。
このニオイの問題をクリア出来ないと、ちょっと食べ辛いかな。
カメを食べる必要性
ただ殺すだけでは忍びない。獲るからには食べよう――
ミシシッピアカミミガメを食べようという試みは、そこに端を発したものと思われます。無理に食べる必要性はなく、「食べたい人は自己責任でどうぞ」という世界ですね。
日本人にはカメ食の文化が無いわけではありません。スッポン料理は有名です。
ですが、外来種のカメを食べるとなると、そこは「???」です。イベントなどでたまに食べる分には良いですが、あまり身近にし過ぎるのもどうかと疑問に感じます。
おわりに
里山はもうミシシッピアカミミガメを食べません。美味しい不味いの前に、「コレは自分に合う食材では無い」と直感したからです。
やはり地のものを美味しく頂くのが食事と思います。
何でもかんでも食べる前に、「食事とは何か」を深く考えることも大切じゃないかと思うのです。食べたもので自分の体が成って行くのだから。
そう言いつつ、里山はコンビニ弁当とか甘い物とかを普通に食べてますけどねw(笑)