冬に孵化させたメダカの成長を追って―屋外飼育とは一味違う成長振りに思わず唸る。環境で育ち方が随分と変わるものですね。

夜ご飯はモツカレーにした里山です。

毎日毎日チビ助たちを見ていますが、すごい勢いで成長しているのがわかります。連続光と加温とで管理すると、屋外で育てるのとこんなにも違うものなのかと実感しました。

今年夏の孵化・育成も不順だったわけではないので、やはり環境が大きいと思います。

夏と冬の飼育環境、両方を書き出してみました。

卵の状態

産卵、産卵後の状態が夏と冬では違います。

夏は自宅で産卵(採卵)しているので、どういった状態であるかわかります。冬は卵を購入しているため、どういう状況で産卵(採卵)が行われたのか不明です。

産卵の条件を満たさない限り、メダカが卵を産むことはありません。業者さんは親をペアリングさせ、加温+連続光の水槽で産卵させたのだろうと予測します。

その後の作業も、夏と冬では違いました。

夏は基本放置プレイだった

幹之が初めて産卵した時こそ、付着糸から外し水道水で管理していましたが、すぐに放置に切り替えました。

卵付きの水草を放置しておけば、自然と稚魚が孵化するからです。

卵を手で触る作業、水道水から飼育水に切り替える段階を端折る意味もありました。

冬は教科書通り

冬に関しては、卵を専門業者から入手しています。教科書通りと言いますか、付着糸を取りバラした卵を、メチレンブルー溶液でカビを防ぎながら発育させる方法が取られていました。

孵化した時の様子

自宅孵化だった夏は、自然にぴょこぴょこっと生まれて来ました。朝起きたら2~3匹生まれていて、夕方になったらまた増えて……という、よくある光景です。

冬は大変でした。

ついに冬季デビューを果たした里山です。 それはちょっとした心境の変化でした。里山は「買うことはない」と言っていたメダカ...

もうね、本当に訳がわからなかったです。

しかも生まれて来た稚魚のほとんどが未成熟個体でした。生まれたての稚魚が水面をツンツンと泳ぐ姿は見られず、底に横たわったまま動かず。卵膜を頭に被ったままの個体も非常に多かったです。

大きなヨークサックに小さな体、心臓が透けて見える程の透明な稚魚に、「もうダメだ」と泣きそうな気分になりました。

ガラス瓶で養生させて、やっと「普通の」稚魚になってくれた時は、心底ホッとしました。

↑加温水槽に移動直後。こんな小さかった針子たちが、あれよあれよと成長。

↓約1ヶ月ですっかりとメダカらしくなりました。腹のでっぷり感が良いです。来月には卵を産みそうな勢いです。

孵化してから

夏冬、どちらも特別に世話を焼くことはしていません。

成魚の作った水で飼育

成魚が泳いでいた、バクテリアが十分に繁殖しているだろうと思われる水で飼育をしました。カルキ抜きしただけの水よりも死ぬ個体が少なく、安定感があるからです。

冬は夏のように完全な緑化はしておらず、薄く緑がかった程度でしたが、特にそれによる差異は感じませんでした。

エサは稚魚専用エサとミジンコ

生まれたての小さな時からミジンコと同居させつつ、粉末の稚魚用エサを与えていました。

稚魚用のエサはミジンコのエサにもなるので、どちらかと言うと、ミジンコを育てるためにエサをやっていた感じでしょうか。

ミジンコを食べるのか、専用のエサを食べるのか、選択権は稚魚に委ね放置プレイです。たまに粉々になった乾燥アカムシも与えていました。(袋の底に溜まっているカケラですね)

冬はココが違った!

エサの大きさを早い段階で変えました。

今日もメダカ三昧、里山です。 目に見えてチビ助たちが大きくなってきました。体色の特徴が未だ現れてはいませんが、大きさは...

粉末の稚魚エサは1週間程度で中止、指で砕いたオトヒメを与えるようにしました。指で適当に砕くので、大小様々なカケラが混じります。稚魚は自分の食べたいサイズを選び、食べていました。

乾燥アカムシも粉末のような物から、次第にしっかりとした固形物が混じる物へとグレードアップ。しっかりと顎を使わせます。

意外と大きな物でも食い付く

見ていると、稚魚はけっこうな大きさの物でも平気で食い付きます。飲み込めはしないのですが、食い付き、何とかしようとするのです。

口のサイズよりも明らかに大きなミジンコの成体にさえ、バクっと食い付きます。食い付いて、逃げられ、追いかけては食い付きを繰り返します。

結局は食べ切れなくて諦めることが多いですが、食い付かれたミジンコは弱って死んでしまいます。捕食者としてのメダカの強さを実感する時です。

一番違うのは環境

屋外水槽の飼育は、基本的には自然に従います。お天気次第、といったところです。

しかし室内では……

・LEDによる14時間以上の連続光

・26℃に保たれた水温

上記のように光も温度もしっかりと管理されています。まさに温室育ちです。

露地栽培と温室

露地栽培とは、屋根の無い畑での栽培のこと。温室はビニルハウスのような設備です。

この2つ。同じように植物を育てても、同じようにはなりません。物にもよりますが、温室で育てたものの方が育ちが早く、しかも綺麗な状態であることが多いです。

メダカは植物ではありませんが、同じことが言えるのでは?と思います。

水槽の広さは関係ある?

外仕様の発泡スチロールの方が、容量的には断然大きいです。ですが、その分多くの個体を泳がせていました。

室内水槽は容量こそ小さいものの、中で泳いでいるメダカは極僅か。

水槽は長方形の物を購入しました。深さと幅は重視していませんでした。長い距離を泳がせられる形を考えた時、ぱっと浮かんだのが長方形だったからです。

飼育スペースの関係上、器の小ささはどうにも出来なかったので、長さを取りました。

ただ、成長にどの程度影響しているかがわかりません。少なくとも、小さなプラケースで孵化・育成させていた時と比べ、メダカの体が大きいのは確かです。

おわりに

冬のメダカの育成状況が良いのは、主に環境の影響では無いかと予測します。

親メダカの血統(良いメダカか否か)やエサの影響ももちろんあるでしょうが、何よりも環境ではないかと思うのです。

成長具合が悪いのであれば、何が影響しているのかを見極める必要があります。飼育者が「どれだけしっかり観察しているか?」ということが問われるんですね。

今回の経験を夏にしっかりと活かしたいと思います。