水槽の手入れで日焼けしそうな里山です。
メダカ初心者の強い味方、ホテイアオイ。産卵床に隠れ場所、日除けにもなる夏の便利水草です。
しかし、このホテイアオイ。放っておくとメダカが死ぬ可能性があります。
――メダカが水草に殺される
そんなことが起こりうるのです。水槽チェックは入念に!
ホテイアオイの生命力
外来種であるホテイアオイは繁殖力が非常に強い水草です。日本の冬には弱い彼らですが、夏には驚くくらいの成長を見せます。
その繁殖力ゆえ、1株買ったらもう買わなくても良いくらいに増やすことも出来ます。
これはひとつのメリットですね。
特別な技術介入も無く、勝手に増えてくれるので、飼育初心者には大助かりです。
ですが、これは同時にデメリットでもあるのです。
水面を覆い尽くす緑
ホテイアオイはランナーを出し、次々と子株を産みます。適度な間隔で間引きをしないと、水面全体がホテイアオイで覆い尽くされてしまいます。
水面と接している外気の間に壁が1枚出来るようなものです。
ガス交換が行われなくなり、日光も遮られることになります。
溶存酸素が不足する
水と外気の境界線を水面と言います。水面は水中に住む生物にはとても重要です。ここでガス交換が行われるからです。
油膜などが張り、外気が遮断されてしまうと水の中は酸素不足に陥ります。
ホテイアオイが水面一面に繁殖するということは、油膜が張るのと同じです。適切なガス交換が行われず、水中は酸素不足となります。
水棲生物を飼う場合、飼育容器の大きさに応じ、それ相応の開放部分(=水面の広さ)を維持しておく必要があります。
日光を遮断してしまう
日除け程度に影を作ってくれるのは大助かりなのですが、影の部分が増え過ぎるのは考え物です。
水底まで日光が届かないため、下の方にある水草が枯れます。メダカにも充分な日光が当たりません。植物性のプランクトンも光合成を行えず、死んでしまいます。
何でも「過ぎる」のは良くないです。適度に間引きをして調整をします。
根に絡まって死ぬ
ホテイアオイの根はとても長くなります。ただ伸びるだけではありません。モジャモジャした根は、時にメダカを殺します。
泳いでいるメダカが根に絡まり、死んでしまうのです。
上ばかりではなく下も見る
水面にホテイアオイが繁殖しているということは、それだけの数分の根が伸びているということです。
メダカたちが泳いでいる水中部分を意識したことがありますか?
↑写真は里山宅のコスモ水槽。
この水槽の底には赤玉土が敷かれています。容器の高さに対する赤玉土の量、伸びたホテイアオイの根を考えた時、ホテイアオイの下はメダカたちが泳げない程の狭さになっていると思われます。
すっかりとメダカたちの生活空間が狭くなってしまいましたね。
繁殖度合いにより、水中はかなり窮屈な感じになっています。根の部分も意識し、必要であれば切りましょう。
根を切ったくらいでは死なない
髪の毛みたいなもので、根は切ってもまた伸びて来ます。(ガッツリ切り過ぎると、さすがに弱りますが……。)
花を咲かせたいのであれば切らない方が良いですが、そうでないのなら適度に切ります。
切る時は水切り
根を切る時は水中で切ります。根へのダメージを軽減するためです。
余談ですが、里山は手でぶっち切ったことがあります。(根のせいでメダカが死に、少々ムカついたので。)
どれだけの負担があったのかは知りませんが、またすぐに根は伸びて行きました。丈夫なものです。
おわりに
日々の観察が大切です。
・水草でメダカの泳ぐ面積が減った
・子株が沢山出て来た
・伸びた根が邪魔になった
……他、気になり始めたらすぐメンテしましょう。
ホテイアオイなどの外来種や、今の時期ですとアオウキキサなどもすぐに増えます。必要分を残し、処分しましょう。
メダカたちとの触れ合いながらのメンテは楽しいです。手を入れると「何かくれるの?」と寄って来たり、逃げたかと思えばツンツンしに来たり。
些細なことなのですが、メダカたちとの「言語に頼らない会話」が出来ますよ。
コメント
確かに最近は成長が著しく、水面の面積が狭くなってきました。
間引きします。
ウォータマッシュルームの二の舞になるところでした。
余談ですが、幹之の尻尾が長くなり泳ぎ憎そうに見えます。
綺麗だけどね。
チビ太もそこそこ成長しました。
いつもご指導に感謝します!
ジークさんへ
コメント有り難うございます!
ロングフィンの泳ぎ難そうな姿、それこそ私の苦手なもの!機能美に優れたメダカたちの身体を改良し、ヒトの知能レベルの美に貶めた感じがしてしまうのです。パッとした見た目の優雅さは否定しませんが、思わず「生きるの大変じゃない?」と聞きたくなってしまうのです。(ロング好きの人に失礼な意見でごめんね!)
夏のホテイアオイは驚くくらいの成長を見せます。「もったいない」なんて思わず、不要なランナーは捨てて下さい。すぐにまた出来てきますので。
逆にランナーから出た子株を残し、親株を別の鉢に移動させるのも良いですね。子株は成長までにタイムラグが出来る(=メンテ期間が延びる)、親株は花芽をつける可能性アリです。ホテイアオイの花は間近で見ると感動を覚えるくらいに綺麗ですからね。スイレンも素敵ですが、負けていないと思います。
チビたちも元気に育っているようで何よりです。頂いた時期を考えると、8月には産卵が始まるかも知れませんよ?楽しみですね。
里山さん、こんばんは!
ブログ記事で日々参考にさせてもらってます!
ホテイアオイも増えすぎると大変な事になってしまうのですね。
日陰になって良いと思ってましたが、ほどほどにですね。
明日仕事から帰ったら間引かなくては♪( ´▽`)
めだか飼育を始めて2度目の夏ですが、今年は何故か
★になるめだかが多いです。去年よりは慣れて来てるつもりなんですが。。。
ゆとりを持って飼育出来るよう秋に向けて縮小したいと思ってます。
過去記事も参考にさせて下さいね(*^_^*)
まりんさんへ
コメント有り難うございます!
広い空間の一角にホテイアオイが茂る場所があるのと、限られた空間内にひしめき合うのは違います。適度に間引くのが良いと思いますよ。
飼育2度目の夏、私と一緒ですね!これからもメダカ生活を楽しみましょう♪
またブログに遊びに来てね!