パートさんにダイコンの苗をプレゼントした里山です。(上手に出来ました!)
このブログで度々出て来るメダカ初心者のAさん。
里山は今年Aさん宅にアナカリス、ホテイアオイ、エビちゃんを出荷(笑)しました。先日、近況を聞きましたところ……
「そうそう、エビ死んじゃったんですよ。今1匹しかいないんです。」
――うん?一匹??
野外で拾って来た、そうそう死なない丈夫なエビちゃんが1匹だけ?何か違和感と言うか、嫌な感じがして死んだ理由を聞いたのですが、まぁ……ねぇ?
エビが死んだ理由
結論から言いますと、エビちゃんが死亡した理由は急激な温度変化です。
何でも屋外で水に浸けておいたホテイアオイを室内の水槽に移したところ、エビちゃんがコテンと横たわって動かなくなってしまったそうです。
そのまま時間が過ぎ、エビちゃんの体色が赤茶けた色に……。
冷たい水ごとホテイアオイを移したせいかな?と、エビちゃんを室温の水に入れたようですが、時既に遅し。
5匹いたエビちゃんの内、4匹が天に召されました。
姿を見て納得したらしい
当初、Aさんはエビちゃんの脱皮殻を死骸だと勘違いしていました。そうではなく、死ぬと赤く茹で上がったようになるんだと里山は教えたのですが。
「今回、言われた通りに赤くなりました。」
そうサラリと言ったAさん。
うん、赤くなるでしょ?言った通りでしょ?でもね、それは良く無いことなんだよ。納得している場合じゃない。(溜息)
何故、冷たい水を入れるんだ?
ホテイアオイを移し変えるなら、本体のみを移し変えれば済むことです。何故に浸けていた水ごと水槽に放り込んだのか、不思議で仕方ありません。
室内と屋外、その水温差
9月下旬と違い、今は部屋の中と外の温度差がはっきりとわかる季節になりました。屋外の冷えた水と室内の水とでは、5℃程度の差は出ていると思います。(※地域差アリ。現在、里山宅では平均して室温ー5℃が屋外水槽の温度となっています。)
例えばですが、この5℃の差……
・25℃と20℃の5℃差
・18℃と13℃の5℃差
上記の2つは同じ5℃差でも全然違います。
前者はエビちゃんが快適に動ける範囲内での5℃差です。後者の5℃差は、活動出来るレベルから、活動が鈍る域へのレベルダウンです。
どちらがダメージが大きいでしょうか?
しかも飼っていたのは市販されていたエビではなく、捕まえて来た野生のエビです。温室育ちよりもうんと丈夫な個体です。
それがコロンと横たわる(=仮死状態)になるのですから、かなり驚いたのでしょう。
せめて水を触って温度を確認するぐらいしても良かったのでは?
死んだエビ、死なないメダカ
同じ条件下にあって、メダカたちは死ななかったそうです。
そりゃそうさ。エビちゃんとメダカなら、エビちゃんの方が環境変化に敏感だからね。(ここらも説明した記憶があるのですが……。)
メダカもエビちゃんも水温が1℃まで下がっても生き延びますが、徐々に下がればの話です。短時間で一気に下がればメダカは動かなくなる、エビちゃんは仮死状態になり、転がって痙攣し始めます。
仮死状態になったエビちゃんは、暖かい場所に移すことで復活することもありますが、そのまま死んでしまうことも珍しくありません。
若干乱暴に扱っても耐えてくれるメダカと、環境変化に敏感なエビちゃんを同列で考えてはダメです。
死なせてしまうのは仕方無いけれど
飼育を始めたばかりはわからないことが多く、短期間で生物を死なせてしまうことも珍しくありません。寧ろ、普通です。
大切なことは、そこから学ぶことです。
――どうして死んでしまったのか?
――原因は何か?
――同じことを繰り返さないためにどうするか?
経験を積むことで、だんだんと生物の飼い方がわかります。
おわりに
Aさんの話を聞いていて、購入したエビちゃんを死なせた時のことを思い出しました。その経験が無ければ、今回の話を聞いてもエビちゃんが死んだ理由がわからなかったと思います。
いつも思うことですが、何でも経験ですね。経験することで、初めてわかる気がします。